「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(3月号)
2018年3月21日(水) 配信
〈巻頭言〉
先日までフランスでのもっぱらの話題は、各地を覆った大雪でしたが、今はすっかり寒さも緩み始めました。この頃になると、さっそく気になるのが夏のバカンス。家族連れならなおさら、この時期に行き先を決めて、各種予約手続きを行うことは、決して早すぎることではありません。パリでは毎年この絶妙なタイミングで、国際旅行博が開催されます。本誌は、4日間で13万人の入場者を動員するこのイベントのメディアパートナーとして、フランス人の関心がますます高まっている「北海道」の魅力を3月号全頁で紹介します。
(編集長 クロード・ルブラン)
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□特集 「北海道特集」
函館朝市や十勝ワインなど北海道グルメを特集してから、早6年。今回は、もっと大きな枠でこの地方を紐解いてみた。■地方紙を読むとその地域が見えてくるという観点から、100年以上の歴史を持つ通称「道新」こと北海道新聞社を訪問。50に及ぶ道内外の支社・支局や、海外駐在所の中心となる札幌本社にて、この地方紙の独自性や、近接するロシアとの領土問題、そして道内の各産業状況について話を聞いた。■夕張市長インタビュー。巨額の赤字を抱えて2007年に自治体として国内初の財政破綻をした夕張市。2013年に市長に就任し、市民とともに奇跡の再建の道を歩む若きリーダーが語ったその覚悟と画策。■アイヌ民族の文化やアイデンティティーを守り続ける人々の思い。■北海道出身の作家・池澤夏樹氏が見た日本の現代史における北海道。■帯広市、世界唯一のばんえい競馬。迫力のレースの歴史や見どころを解説。■十勝の手作りナチュラルチーズ。農場内の放牧牛のミルクから丁寧にこだわりの生産者を取材。■グルメ:ジンギスカン鍋。なぜ北海道郷土料理といわれるのか、そのルーツを探る。■道東の旅:知床半島、摩周湖、釧路湿原など、北海道の大自然を紹介。■今号だけでは、この壮大な北の島の魅力は伝えきれていないが、これをきっかけに読者にはぜひ現地に赴き、各地を巡りながら「未知の日本」に触れてほしい。
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□〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉数字で見るフランスの観光産業
フランス地方観光局の発表によると、2017年にパリを首府とする地域圏のホテル利用者数は過去最高の3380万人。民泊なども加えれば、合計4800万人になると推測。この数の中には、とくに増加が目立った中国人や日本人観光客のほか、フランス人客も含まれているものの、観光産業が復興の傾向にあることは明らか。国全体でみた昨年の外国人観光客数(未発表)は、8900万人に達しているだろうとも言われています。2020年の訪日外国人旅行者数の目標を4000万人とする日本に対し、観光大国フランスは「治安回復」を要に、2024年パリ・オリンピックに向けて1億人の誘致を目指しています。
フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉