大原富枝文学館が新装 「志国高知幕末維新博」の地域会場に
2018年3月29日(木) 配信
高知県では、歴史観光をテーマにした博覧館「志国高知 幕末維新博」を昨年3月から開催中。2018年4月1日(土)には、嶺北地域で唯一の地域会場となる「大原富枝文学館」(高知・本山町)が新たにオープンする。県内22カ所目の地域会場。
施設のリニューアルオープンにあたり、「大原作品で紐解く本山の歴史と野中兼山の功績」をテーマに、幕末維新博にちなんだ企画展やイベントを開催していく予定。
□4月1日、リニューアルオープン
大原富枝の代表作「婉という女」に、主人公の父親として登場する野中兼山。野中兼山は、ここ本山町で領主をつとめていた歴史がある。江戸時代以降、本山町の産業発展に大きな影響を与えた野中兼山と、彼の人柄や足跡を女流作家ならではの感性で描いた大原富枝。文学館では、兼山に関連するコーナーを、より充実した歴史への学びが深まる空間へと、全面改修した。本山町ゆかりの2人の生涯をわかりやすく紹介するとともに、施設が所有する資料や新たに登場する展示物を通じて、幅広い世代の方が楽しめるという。
□リニューアルの見どころを紹介
◇見どころその1◇ 「野中兼山」がもっとわかる!パネル展示
兼山の生涯、本山町における彼の功績や県内に残る兼山の足跡など、当時の時代背景を交えてわかりやすく展示。あわせて、大原富枝の作品に登場する兼山についての記述や兼山直筆の書簡(複製)を読み解くことで、兼山の人物像を浮かび上がらせる。
◇見どころその2◇ たどってみよう!「土佐藩の参勤交代」
兼山が生きた江戸時代に行われていた参勤交代。江戸時代半ばまで、土佐藩の参勤交代は主に本山を経由して行われていた。参勤交代のルートと、江戸時代の地図を照らし合わせながら、手で触れて学ぶことができる。
◇見どころその3◇ 本山土居図をもとに、立体模型が登場!
兼山も領主となった本山土居(領主が住んだ屋敷)を、現在に残る資料をもとに立体模型で再現。展示を見た後に、本山町上街公園内の土居跡に足を運んでみるのもおすすめ。現在に残る土居屋敷の跡から、当時の家老の暮らしぶりや建物に思いを馳せてみてはどうか。
◇見どころその4◇ 映像で辿る、野中兼山の足跡
リニューアルに伴い、野中兼山の足跡を辿る映像コンテンツが新登場。本山町の豊かな自然の映像とともに、兼山の生涯をより親しみやすく、よりリアルに楽しむことができる。
「志国高知 幕末維新博」地域会場の施設情報と、周辺の観光情報の詳細については公式サイトで公開されている。
□「大原富枝文学館」施設情報
入館料:一般・大学生300円(240円)、小・中・高生100円(80円)
※括弧内は団体20人以上の料金
開館時間:午前9:00~午後5:00(最終入館午後4:30)
休館日:月曜(月曜日が祝・祭日の場合はその翌日)、12月28日~1月4日まで
所在地:高知県長岡郡本山町本山568-2