明治時代の京町家をフルリノベ、1棟貸切の宿泊施設へ
2018年4月2日(月) 配信
マック(城守茂右衛門代表、京都市左京区)は2018年4月1日から、1棟まるごと貸し切ることができる古民家「京都漆楼わかさや」を開業した。明治時代の京町家をフルリノベーションした。以前の居住者は70年間を過ごしていた。家にまつわる思い出などを物語にし、宿泊体験の1つとして提供する。川端二条にも位置し、地下鉄三条京阪駅から徒歩7分と好立地。観光名所である平安神宮や京都御所などへも徒歩圏となっている。
□京町家カルテについて
「京町家カルテ」は、京都市関連事業の「京都市景観・まちづくりセンター」が、大学教授など建築専門家の調査のうえ、一定の基準を満たす町家だけに発行する。当該物件には、このカルテが発行されている。調査の中で、西暦1901(明治34)年ごろ、120年ほど前に建てられたことがわかった。
周辺は江戸・明治時代にかけて「二条新地」と呼ばれた大きな遊郭があった。「京町家カルテ」の地図にもあるように、並びは「茶屋」の造りであり、この家の近辺に昔の遊郭建築の名残が見られる家が残っている。
現在、京都では保存の大変さから、年に800軒もの町家が消えていっているという。京都らしい風情ある街並みを守るため、京都市も助成金などを出し、保全活動に力を入れている。
「京都漆楼わかさや」は市の助成金も利用し改装している。以前のオーナーであり、70年間住んでおられた千代子おばあちゃんに会い、家の歴史や思い出話を聞いた。これらをとりまとめたストーリーを家の物語として設置している。「家の思い出話を知ることで、さらに心に残る宿泊ができる」(同社)。
※予約はBooking.comから