奄美大島に1棟貸しの宿がオープン
2018年4月2日(月) 配信
奄美イノベーション(鹿児島県奄美市)は4月7日(土)、奄美市笠利町に奄美の伝統的構法で建てられた民家を改修した宿泊施設、伝泊(でんぱく)・奄美 「水平線と朝陽(あさひ)の宿」 を開業する。
伝泊とは、その地域の伝統的構法で建てられた空き家を改修した、「伝統的・伝説的な建築と集落と文化」を次の時代につなげるための1棟貸しの宿泊施設をいう。奄美イノベーションの代表で奄美出身の建築家の山下保博氏(建築設計事務所アトリエ・天工人 主宰)は、空き家問題や地域コミュニティの衰退に対する挑戦として、2016年から宿泊施設「伝泊(でんぱく)」の設計および運営を手掛けてきた。
奄美群島における「伝泊」は、2016年に1棟目を立ち上げて以来、2017年までに奄美大島に3棟、加計呂麻島に2棟が営業中。今回オープンする「水平線と朝陽の宿」で6棟目になる。奄美群島が2018年夏に世界自然遺産登録を目指すなか、今後いっそうの国内外からの宿泊・観光需要を期待している。
今回完成した「水平線と朝陽の宿」は、奄美大島最北端の笠利岬に近い海辺に建つ、築60年の民家を改修した。平屋であること、高床や入母屋造りの屋根、束石(ついかし)の上に乗せただけの柱が土台を貫通して梁まで伸びている「ヒキモン構造」など、台風の多い奄美特有の様式で建てられた伝統的建築だ。目の前には海と砂浜が広がり、今回新設した大きなデッキでくつろぎながら、水平線からのぼる朝陽や、満点の星空を眺めることができ、まるで奄美に暮らすように過ごすことができる。
□伝泊(でんぱく)について
伝泊とは、「伝統的・伝説的な建築と集落と文化」を次の時代につなげるための宿泊施設。築50~200年を経過した、空き家となっている民家を、水まわりを中心に改修した、1棟貸し、素泊まりの施設だ。旅に物語を求める人のために、地域の人との出会いの場も提供している。
現在は、映画「男はつらいよ」で、寅さんとマドンナのリリーが暮らす家として登場した「リリーの家」(加計呂麻島)や、伝統的な茅葺の高倉が残る「高倉のある宿」(奄美大島)など、鹿児島県の奄美群島に5棟、新潟県の佐渡島に1棟が運営されており、2018年中に奄美群島と佐渡島を中心に10棟以上の宿泊施設が加わる予定。
□伝泊・奄美 「水平線と朝陽の宿」について
住所 :鹿児島県奄美市笠利町用26-1
アクセス :奄美大島空港より車で15分
料金 :2人 宿泊時 税込み12,528円/人~(食事なし)
定員 :6人(1棟貸し)
問い合わせ :TEL:0997-63-1910 ※平日午前10:00~午後6:00
メール :amami☆den-paku.com (☆を@にかえて送信)