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日本旅行、阪急が入社式 社長が新入社員へエール

2018年4月3日
編集部:井坂 和香

2018年4月3日(火) 配信

4月2日(月)、日本旅行と阪急交通社は2018年度の入社式を行った。日本旅行は72人、阪急交通社は68人の新卒者を採用。同式で日本旅行の堀坂明弘社長と阪急交通社の松田誠司社長は、新入社員を前にエールを送った。以下あいさつを全文紹介する。

日本旅行 堀坂明弘社長のメッセージ

日本旅行 2018年度入社式のようす(本社会議室)

 本日ここに、総勢72名の新しい仲間を迎えることができ、大変うれしく思います。皆さんは今日から社会人としての新たな人生がスタートします。そして自らの将来を日本旅行に託し、高い志と決意を持って本日を迎えられたことと思います。我われ経営陣一同、その思いをしっかりと受け止めるとともに、今後の皆さんの活躍を期待し、私からメッセージを送りたいと思います。

旅行業界を取り巻く環境

 日本旅行は我が国で最も伝統のある旅行会社として創業113 年目を迎えます。我われを取り囲む旅行業界では、マーケットの構造が急速に変化しています。お客様のニーズの多様化、宿泊施設や運輸機関等のサプライヤーによる直販化、インバウンドのFIT化などが主な構造変化です。さらに、「テロの発生」によるヨーロッパ旅行の低迷や、「安全・安心」ニーズの高まり、少子・高齢化の進展や地方創生需要の拡大など事業環境はますます変化しており、今後も加速度的に変わっていくものと考えられます。

 中期経営計画「VALUE UP 2020」についてこれらの変化にしっかりと対応し、お客様の求める価値の実現と当社グループの継続的発展をはかるため、昨年1月より中期経営計画「VALUE UP 2020」をスタートさせています。明日から始まる研修でも詳しく説明がありますが、キーとなる部分について私から簡単にお話したいと思います。

 中期経営計画「VALUE UP 2020」では、企業ビジョンを「交流に関するあらゆる分野のサポートを通じてお客様の求める価値を実現する、活力ある企業グループ」としています。そして、「目指す姿(4 つのValue)」として、

Value1 「お客様が求める『3 つのS』を実現する。」

「3 つのS」とは、

・Satisfaction 「感動と満足」、

・Solution 「課題の解決」、

・Security 「安心と安全」です。

Value2「地域の魅力を磨き上げ、幅広く発信していく。」

Value3 「自信と誇りに満ちた、夢のある企業グループをめざす。」

Value4「JR西日本をはじめとする株主価値の向上に寄与する。」

を掲げています。この「4 つのValue」は企業ビジョンにある「お客様の求める価値」をさらに具体化したものであり、最も重要な関係者である「お客様」、「地域」、「社員」、「株主」の皆様ごとに、取り組みの方向性を示したものです。そして、具体化な戦略として、「マーケット変化への対応」、「事業ごとの価値向上」、「人材の活性化」の3 つを挙げています。

 お客様の求める価値をしっかりとつかむ「マーケット・イン」の発想によって、お客様の期待を上回る提案をするとともに、各分野で当社の「強み」を確立していきたいと思っています。そして「人材の活性化」については、ダイバーシティーの推進をするとともに、海外との人事交流によるグローバル人材の育成やライフステージに応じた働き方改革を推進していきたいと思っています。

将来を見据えた戦略

 私たちは今お話しした中期経営計画「VALUE UP 2020」への取り組みと合わせ、10 年、20年先を見据えた戦略策定も進めています。従来型のベーシックな旅行商品や企画は大事ですが、狭い意味での旅行業のモデルのみでは生き残ることは難しいと考えています。持続可能な会社とするため大胆な議論を行い、今後方針を決定したいと思います。また、この3月には京急観光から店舗事業と外販事業の事業譲渡を受け、首都圏での体制も拡充されることになりましたが、今後も同業・異業を問わない新たなアライアンスやパートナーシップを大胆に考えていきたいと思います。

新入社員への期待

 会社の取り組みを認識いただいたうえで、皆さんには以下の3つの心構え、取り組みをお願いしたいと思います。1つ目は、変化に対応するのでは無く、我われ自身が変化を起こし、社会の進歩を創造する側に立ってほしいと思います。これは先ほど唱和した経営理念でも「未来を拓くアクティブカンパニーを目指し」と謳っています。2つ目は、お客様、マーケットと対話し、一緒になってより良い商品、提案、ソリューション、技術を生み出して欲しいと思います。この「対話」が「マーケット・イン」の推進につながると考えます。3つ目は「『出る杭』となることを恐れず仕事の変革に努めます」と行動規範に謳われていますが、この「出る杭」について、社員全員が仕事の変革だけではなく、「出る杭」となって欲しいと思います。今後、会社がますます飛躍していくためには、皆さんの若い感性と、既成概念にとらわれない柔軟な発想と行動力が必要不可欠です。新入社員だからこそ持っている力を存分に発揮され、日本旅行の将来を切り拓く中心的な存在となっていただきたいと考えています。

お客様へ「夢と感動」を

 私たちが扱っている旅行は、人々に夢や感動を与えるものです。どんなにビジネスモデルが変わろうとも、それは変わることはありません。「夢や感動」を提供し続けることが、私たち日本旅行の役割であり、誇りです。そして、旅行会社が介在するからこそ受けられるサービスを提供していくことで、お客様に喜ばれ、選ばれ続けるオンリーワンの会社になることができると思っています。

皆さんとの出会いを大切に

 最後になりますが、私の座右の銘は「一期一会」です。仕事を通じて、さまざまな人々との出会いを大切にしていますが、今日の皆さんとの出会いも大切にしたいと思っています。研修後に皆さんが配属される箇所には親身に寄り添ってくれる先輩社員は大勢いると思いますが、私も同じ会社で働く者として、皆さんに寄り添っていきたいと思います。日本旅行が自信と誇りに満ちた夢のある会社となるよう、共に頑張りましょう。皆さんの入社を心より祝福して私からの歓迎のメッセージと致します。(4月4日、同社からの修正で内容を一部削除しました)。

堀坂明弘社長

阪急交通社 松田誠司社長のメッセージ

阪急交通社 2018年度入社式の集合写真(大阪新阪急ホテル)

 本日68名の新入社員の皆さんを迎えたことに感謝し心から御礼を申し上げます。当社は今年創業70周年を迎え、その長い歴史の間に国内外でさまざまなことが起こりましたが、とくに旅行業界に大きな影響を及ぼした出来事は、2001年の世界を震撼させた9.11米国同時多発テロと2015年11月のパリ同時多発テロであります。ともに海外旅行を減少させる結果となりました。

 一方、旅行業界において大きなビジネスモデルの変化となったことは、インターネットの普及を背景としたOTAの躍進と、2013年に1,000万人を超え、2017年には2,800万人を超えたインバウンドが挙げられます。

 今後懸念される問題としては人口減少があり、この先100周年に向けて、日本市場においては得意とするシニア層のみならず全世代をターゲットとした商品開発や、人口増と渡航が活発化する近郊諸国の海外発、海外着ビジネスの拡大、伸びしろのあるインバウンドの海外拠点拡充も含めた積極的な展開に取り組んでいきます。

 新入社員の皆さんには心がけていただきたいことが3つあります。これは自らも心がけていることですが、1つは「汗をかいて働くことを好きになってください。」2つには「変化を当たり前のこととして捉え、変化を求めてください。」3つには「頭の中に『白紙の部分』をもち相手のことを『聞く力』をもってください。」

 皆さんは各職場に配属されますと「お客様の方が自分たちよりも旅行についてよくご存じである」という最初の壁にぶつかると思いますが、決して焦らず知ったかぶりもせず、一つひとつ丁寧に調べて勉強を重ねてください。少しずつ答えられるようになるとやがて充実感を味わうことができます。それがまさに「仕事を面白くするコツ」であります。くれぐれも健康第一で、真に社会から必要とされる企業を目指しともにがんばっていきましょう。

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