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長崎県は210億円、高知県が234億円、「龍馬伝」経済効果を試算(日銀)

2010年1月11日
編集部

 大河ドラマ「龍馬伝」による観光客増加などの経済効果を、日本銀行の長崎、高知の2支店が昨年7月と10月にそれぞれ試算し発表した。長崎支店は長崎県への経済効果を210億円、高知支店は高知県への効果を234億円と見込む。

 長崎では2010年の県観光客数を08年比で5%増(141万2千人増)の2965万3千人と見込み、03年以来の3千万人台回復も視野に入ると予想する。経済効果の210億円は県内総生産の0・5%に相当する。

 主舞台の1つ長崎市の観光客数も08年比で15%増(84万6千人増)の648万7千人と予想し、03年以来の600万人超を期待。経済効果では市総生産の0・9%に相当する137億円と試算する。

 観光客底上げをはかるための対応課題として(1)坂本龍馬と長崎の密接な関係の周知(2)主演の福山雅治さんが長崎出身であることでの相乗効果を高める(3)龍馬伝関連施設へのアクセスの確保――などをあげる。

 観光消費額アップでは、特産物を生かした郷土料理や土産品の開発、飲食・ショッピング場所や雰囲気の提供の必要性を指摘。県内滞在日数の長期化をはかるため、龍馬伝関連施設と既存の観光資源との連携強化した観光メニューの拡充、体験型宿泊プランの提供、東京、大阪など大都市圏でのPR展開なども提案する。

 一方、高知では県外観光客数が08年比で37万3千人増の342万6千人。このうち宿泊客は17万6千人増の237万4千人と試算。消費額も74億円増の851億円と見込む。

 同県では06年に大河ドラマ「功名が辻」の舞台となり、宿泊客数が5%、観光施設入込客数が12%それぞれ増加。今回はそのデータを基に、「坂の上の雲」など四国を舞台のドラマ放映で相乗効果があるとして、3%を上乗せして算出した。

 観光客1人当たりの土産代が500円増加しただけで、60億円の経済波及効果が新たに生み出されると試算。観光客のニーズにあった新商品・サービスの開発・販売と08年の「花・人・土佐であい博」の経験を生かした官民一体の歓迎対策で、試算以上の経済効果を生み出すことが可能と指摘する。

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