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観光庁・新長官に溝畑氏

2010年1月11日
編集部

「訪日外客1000万人早期達成」 「地域に自信と元気と誇りを」

 1月4日付で観光庁長官に就任した溝畑宏氏は同日、国土交通省で観光庁長官就任会見を開き、「いち早く訪日外客1千万人を達成させたい」と抱負を述べた。

 溝畑長官は、サッカー・Jリーグクラブ「大分トリニータ」の運営会社「大分フットボールクラブ」の前社長を務め、同クラブは08年にはJリーグナビスコ杯のタイトルを獲得した経歴を持つ。なお、初代観光庁長官の本保芳明氏は同日付で辞任した。

 昨年末、前原誠司国土交通大臣から観光庁長官を要請された際、「(地方のサッカークラブを)ゼロからスタートして日本一に育て上げたパワーで、日本の地域を元気にしてほしい。それが観光の大きな原動力になる。また、訪日外国人3千万人の早期達成に向け、中国市場を重点的に取り組んでほしい」と2点の使命を託されたという。溝畑長官は、「2002年日韓共催サッカーワールドカップ誘致など、これまで自分が韓国、中国などと深く関わり合ったこともあり、天命だと思い引き受けた」と語った。

 そのうえで、(1)早期に訪日外客1千万人の達成(2)観光立国へ関係省庁との連携、リーダーシップの発揮(3)休暇の分散による国内旅行需要の拡大――を課題にあげた。

 地域を魅力あるものにするためには、「自信と元気と誇りを一人ひとりの住民が持つことが重要」とし、地域間競争の必要性を強調。一方、訪日外客の約7割が訪れる大都市圏については「受入れが整備されているのか、都市政策を含めて考えていく必要性がある」と語った。

 溝畑長官は大分県庁に出向した際、当時の平松守彦知事が推進する、地域にあるものを生かし、付加価値をつけてブランド化し世界に向けてセールスしていく「一村一品」運動の理念に共鳴したという。その後、2002年日韓共催サッカーワールドカップや立命館アジア太平洋大学など、スポーツや学術、文化などを通じて地方を活性化し、世界へ発信するさまざまなプロジェクトを担当した。そして、昨年まで陣頭指揮をとっていた大分トリニータは「地方から日本一、世界を目指そう」という理念のもと、ゼロから立ち上げ、県民、企業、行政が一つになって08年には日本一のタイトルを獲得。残念ながら09年はJ2降格、経営不振などにより11月に経営責任をとって辞任した。

 溝畑 宏氏(みぞはた・ひろし)1960年京都府生まれ。85年東京大学法学部卒業後、自治省(現総務省)入省。北海道庁地方課・財政課、自治省財政局準公営企画室などを経て、90年に大分県に出向。02年大分県企画文化部長、04年大分フットボールクラブ代表取締役に就任。09年12月同職を辞任。

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