09年訪日客679万人に、「10年は限りなく1000万人に迫る」(JNTO)
日本政府観光局(JNTO、間宮忠敏理事長)が1月25日に発表した、2009年の訪日外客数(推計値)は前年比18・7%減の679万人と、世界的な景気後退や円高、新型インフルエンザの流行などの影響を大きく受けた結果となった。
訪日外客数が減少したのはSARSが発生した03年以来6年ぶり。2ケタの減少はプラザ合意による円高が進んだ1986年以来23年ぶりのこと。過去最大の減少を記録したのは、大阪万博の翌年の71年に22・7%のマイナスで、09年はこれに次いで2番目の減少幅となった。
地域別では、最大市場の韓国が同33・4%減の158万7千人と、前年から79万6千人減少した。次いで台湾も同26・3%減の102万4千人で、韓国と台湾の上位2カ国で訪日客全体の減少の74・4%を占めた。
一方、中国は同0・6%増の100万6千人と唯一増加した。
JNTOの間宮理事長は、09年の訪日客数は残念な結果だったと感想を述べ、「景気や為替など経済環境と観光の関係が如実に表れた1年だったが、経済環境は一時的なもので常に変化する。どのような環境であろうと、外に向って観光魅力や文化を継続的に発信していかなければならない」と語った。また、「09年12月には訪日客が22%増と好転しており、2010年は限りなく1千万人に近いところまで迫りたい」と語った。
出国日本人数は同3・4%減の1554万6千人と3年連続の減少となった。