訪日外国人旅行者 都市部がなおも人気
2018年4月20日(金) 配信
エクスペディアグループはこのほど、同サイトを通して2017年の訪日外国人旅行者の需要分析を行った。東京都と大阪府、京都府は業界平均より3倍近く需要があり、都市部がなおも人気を集めていることが分かった。18年に入っても訪日外国人旅行者は好調。1~3月は762万人が訪れ、15年前の年間値521万人を大きく超えた。地方部への誘客は進むものの、都市部の存在感は依然高まりそうだ。
観光庁によると、3地域のインバウンド数は、17年全体の約半数(46・6%)を占めている。宿泊施設の稼働率は東京が80・1%、大阪が83・1%、京都が67・7%。全国平均の60・8%を大きく上回った。とくにホテルの稼働率は高く、3地域すべてで80%を超える。
一方、同社のサイトでは3地域の需要が前年比35%超の増加を示した。観光庁の結果の11%と比べ、同社グループの提携施設では3倍以上の需要があった。
国・地域別でみると、トップ3は米国、香港、韓国で同40%増と好調。平均客室単価で最も高いのは米国で、韓国は伸び率が最も大きく同5%ほど増えた。
同社代表ロッシングパートナーサービス日本・ニクロネシア地区統括本部長のマイケル・ダイクス氏は「我われの航空券とホテルのパッケージを利用する訪日外国人需要は急増している。東京、大阪、京都の提携施設では95%以上だった。パッケージ予約は予約期間と滞在期間が長くなる傾向がある。さらに航空券は返金負荷のタイプが多くキャンセル率も下がってくる」と分析した。
このほか、九州全域で好調さが目立った。とくに大分市では平均客施設単価が同40%増と大幅に伸びた。宮崎、熊本の両市も同20%増だった。同社は「九州のインバウンド観光が16年の熊本地震から急速な回復をみせ、順調に成長している」と述べた。