地域創生は「実学に基づき、自分の体験から考えること」が重要と木村氏語る
2018年4月24日(火) 配信
国際観光施設協会(鈴木裕会長)は4月20日、「滞在して楽しい観光地づくり」を応援する活動の「たびむすび」を東京都内で開いた。全国で地域創生や人材育成を牽引している東京農業大学教授の木村俊昭氏が、「地域創生 観光振興による全体最適化」をテーマに講演。地域創生で重要なことは、「実学に基づき、自分の体験から考えること」を挙げた。
「ストーリーを重点的に考えることが地域創生では大事」と木村氏は強調。地域の人々や団体、組織の専門分野、今までの経験、目標を把握し、「的確に人員の配置と情報共有、出番創出をはかることが肝要だ」と説明した。また、まちにどの程度の人が訪れれば雇用が生まれ、まちが変化するかをシミュレーションすることも必須だとし、どこが事業主体で、いつどんな役割を担うのか、地域の台本を用意すると良いと述べた。
人を惹きつける魅力が少ないと感じている地域に対しては、五感分析を徹底的に行い、まちの食べ物や音など“売り”にできるものを探し、基幹産業につないでビジネス化することを提案した。
全体を通して、「知り、気づく機会をつくり、事実をしっかり伝える。そのうえで地域の人が考え、自ら気がつければ、地域を変えるための行動ができる」と主張した。