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派遣法改正で冊子作成、待遇改善、人材育成に注力(TCSA)

2010年4月1日
編集部

 日本添乗サービス協会(TCSA、山田隆英会長、53会員)は3月23日、東京都内で2010年度通常総会を開き、決定事項などを発表した。

 冒頭、山田会長は「今年は昨年に比べれば、観光にとって明るい材料が多いので期待している」とあいさつ。「個人旅行やリピーターが増え、添乗員が同行しないツアーが増える他方で、高齢者の方の旅も増加し、必要とされる旅もある。添乗員の役割が変わることはない。我われは質の高い添乗員の提供に努めるため、人材育成に力を入れていく」と語った。一方、「問題は待遇改善。多くの添乗員は『あなたのお陰でいい旅ができた』という言葉を励みにしているが、少しでも処遇を良くするために協会として努力したい」と述べた。

 協会の取り組みは、三橋滋子専務理事が、昨年は中小企業庁の雇用促進事業として人材育成事業を受託し、全国5カ所で無料の講習会を開いたことや、登録型で派遣添乗を行うスタッフの社会保険について「就業日数が年間180日以上であれば加入」など協会としての考え方をまとめたガイダンスを作成し、会員会社に周知をはかったことなどを報告した。

 また、今年度は「業界倫理の確立及び、待遇・業務・環境改善のための活動」「添乗を専門職とする人たちのための人材育成事業」を柱に事業を進める。このなかで、三橋専務理事は重点項目として、「労働者派遣法の改正で現場の業務がどのように変わるか派遣先も理解できていないので、改正ポイントを明記した冊子を作り、添乗員が持ち歩いて理解を深めたい」と語った。さらに、添乗に係わる事故、トラブルなどへの対処方法・処理方法への対応やツアーコンダクター同行ツアーの需要喚起、研修事業の拡充などにも注力する。

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