【第4回「旅館100選」台湾商談会】台湾側は最多60社参加 個別商談で新ツアー造成も(旅行新聞新社主催)
2018年4月30日(月) 配信
旅行新聞新社(石井貞徳社長)は4月17日、台湾・台北市内のホテルで「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」入選旅館と、台湾の旅行社との商談会を開いた。同事業は2015年に「旅館100選」発表40周年を記念してスタート。4回目の今年、参加した台湾の旅行社は60社104人と過去最多となった。日本の旅館は19軒23人が参加。個別ブースでは、最新情報を交換しながら真剣な商談が繰り広げられ、会場は熱気に包まれた。
【編集部】
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同商談会は、本紙と提携する台湾の観光業界専門誌「旅奇」(TRAVEL RICH)が企画協力しており、過去最多となる台湾の旅行社が来場した。
冒頭、旅行新聞新社の石井貞徳社長は、今年2月に台湾東部・花蓮で発生した地震の被災者にお見舞いの言葉を述べた。「観光客が『訪れて支援』することが大切」と語り、「日本と台湾の双方向の交流が深まるように、情報発信や交流事業を積極的に展開していきたい」と強調した。
さらに、過去最多の参加となった台湾の旅行社に対し謝意を述べ、「(商談会を通じて)日本の旅館文化や、魅力を大いに広めていただきたい」と呼び掛けた。
来賓として出席した中華民国旅館商業同業公会全国連合会の徐銀樹名誉理事長は、今年1月に東京・新宿で開いた「100選」表彰式・パーティーに出席したことを報告。「日本旅館のおもてなし精神は、台湾の旅行者にも幸せを提供していただいている」とあいさつした。
「台湾と日本は、歴史的にも地理的にも深いつながりがある。ぜひ台湾にお越しいただき、台湾のグルメや独自の文化も体験して、日本の皆さんにもPRしてほしい」と語った。
旅館側を紹介したあと、商談は約2時間、ティータイムを取りながら行われた。
会場は、参加した19旅館ごとにブースを設置。旅行社の担当者が自由に訪ねて、じっくりと個別商談ができるような配置にした。
台湾の旅行社からは「『100選旅館』を含めたツアーは人気が高い。今回は、これまでコンタクトが取れなかった旅館関係者と詳しく話がしたくて参加した」。
「毎年、新たにブース出展する旅館があるので、楽しみに来た。ぜひニーズに合ったツアーをつくりたい」といった声もあった。
インセンティブツアーや、富裕層向けの企画を交渉する旅行社も多く、「この場で直接、料理の中身を細かにオーダーメイドした」と話す担当者もいた。
一方、旅館側は「前回の商談で実際に送客していただき、お礼を兼ねて話すうちに新たな企画が生まれた」。
「宿へのアクセスなど具体的にアピールすることができた」など大きな成果を得られたという声が多かった。
会場は各ブースとも熱気に包まれ、「今年はこれまで以上に真剣な商談会だった」といった評価もあった。
商談会のあとは、各旅館が日本から持参した日本酒や地元産品、宿泊券などが当たる抽選会も開催。ステージで当選者の名前が読み上げられると歓声が上がり、旅館側とのコミュニケーションを一層深めた。
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□台湾交通部を表敬訪問
「旅館100選」台湾商談会の翌17日、本紙の石井貞徳社長と増田剛編集長、鈴木克範営業部課長は、台湾交通部観光局国際組の黄怡平科長と、徐雅珊さんを表敬訪問した。
石井社長は今回の「旅館100選」台湾商談会の成果を報告し、「日台両国の観光交流拡大に向け貢献していきたい」と語った。黄科長は「観光促進事業をお互いに協力することでPR効果は高まると思う」と応じた。