役割・機能分担明確に、JNTOの事業仕分け受けて(溝畑長官)
独立行政法人国際観光振興機構(通称:日本政府観光局、JNTO)を対象にした行政刷新会議の第2弾の事業仕分けが4月28日に行われ、外国人観光客訪日促進事業については、国(観光庁など)に企画・立案を移管し、「民間に委ねられるものは民間に任せる」という判断が出た。また、JNTO直営のツーリスト・インフォメーション・センター(TIC)は廃止の結論となった。
同日に開いた観光庁の溝畑宏長官は、「事業仕分けの結果を受けとめて、観光庁とJNTOの役割分担や、機能分担を明確化し、整理したい」としたうえで、「観光庁とJNTOが総合的に、国際観光のプロモーションの体制強化がはかれるように検討し、具体的に進めていきたい」と語った。
「JNTOが独立行政法人という組織で適切なのか」という点については、「世界各国の観光施策を眺めると、基本的に国と公益性の強い団体が一体となって進めており、現状の観光庁とJNTOが一体となって機能アップしていくことが望ましい姿ではないか」との所感を述べた。また、事業仕分けでJNTOが国の事業を民間企業と競争入札していることを指摘された点については、「国がJNTOに直接予算を投入して事業を推進していけるかたちが望ましい」と答えた。
海外13カ所にある海外宣伝事務所についてはJETROなどと連携をさらに強め、「実質的な一元化をはかっていく必要がある」と述べた。