第1種会員の入会金値上げ、ANTA、一般社団法人への移行
全国旅行業協会(ANTA、二階俊博会長、5541会員)は6月22日、東京都内のホテルで第46回通常総会を開き、一般社団法人への移行や第一種会員の入会金改定などについて承認した。
昨年から対応を検討してきた公益法人制度改革については、認定要件の一つである公益目的事業比率の50%をクリアできないとして、公益社団法人ではなく、一般社団法人への移行を決定。木村茂男副会長は「条件がそろえば、一般社団法人から公益社団法人への移行も可能なので、他の法人の状況などをみながら検討していく」と将来的な公益社団法人への移行にも含みを持たせた。また、全旅協旅行災害補償制度を廃止し、新たな見舞金制度を創設することを取り決めた。
入会金の改定については、第1種会員と2・3種の規模・資金の差などを考慮し、第1種会員の入会金80万円を150万円とした。第2種会員の65万円、第3種会員の55万円は据え置きとなった。
また、口蹄疫の影響を被った宮崎県を支援する決議が承認され、二階会長は冒頭あいさつで「事が起こった際には皆で立ち上がることが大切」と強調し、「この問題の根本的解決後には、宮崎・鹿児島を元気づけるために、多くの観光客を送り込むことが我われにできる重要な任務だ」と呼びかけた。
10年度は、「国内観光活性化フォーラム」の開催など着地型旅行の推進と地域活性化への貢献、地域資源を利用したエコ・グリーン・ヘルスツーリズムや高齢者に優しい旅行、バリアフリー旅行などの推進、インバウンドの強化などに力を入れる。
なお、第8回国内観光活性化フォーラムは来年4月26・27日に富山で行う。 「第1種の被申出人ナシ、ANTA09年度弁済業務」 全国旅行業協会の09年度の弁済業務については、被申出人13社に対する認証申出人は1754者(社)、申出額1億1381万6千円に対し、認証決議された申出人は1746者(社)、認証決議額は5249万9千円。被申出人13社の種別は第1種0社、第2種9社、第3種4社。昨年度認証決議額の6割を占めた第1種が0社となった。