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国内、国際線とも減、国内は最近10年で最低(09年の航空輸送統計)

2010年7月1日
編集部

 国土交通省がまとめた2009年の航空輸送統計速報によると、国内定期航空の輸送旅客数は前年比9・6%減の8395万人で、国際線も6・3%減の1539万人となりいずれも前年割れ。国内線は2000年以降の10年間で最も低く、国際線も新型肺炎(SARS)が影響した03年に次ぐ2番目の低さだ。

 国内線の搭乗旅客数は3年連続の減少で、8359万人は最近10年間で最低を記録した。景気低迷の影響によるものと思われる。月間でもすべての月で前年を下回った。なお、1999年以降08年までの10年間はいずれも年間9千万人を上回っていた。旅客数に搭乗距離をかけた人キロベースは、9・2%減の752億640万人キロとなる。

 幹線(新千歳、羽田、成田、伊丹、関西、福岡、那覇の7空港を結ぶ路線)とローカル線(その他の路線)別でみると、幹線が8・6%減の3489万人、ローカル線が10・3%減の4906万人になる。人キロベースでは幹線が8・4%減の353億6984万人キロ、ローカル線が10・0%減の398億3656万人キロ。

 路線別では大阪―那覇線の横ばい1路線を除いて羽田―大阪線や同―福岡線、同―那覇線、同―新千歳線など軒並み前年割れに終わった。落ち込み幅が最も大きかったのは中部―福岡線の35・6%減。  路線別ランキングのトップは羽田―新千歳線の約902万6千人。次いで同―福岡線の約750万9千人、同―伊丹線の約525万人、同―那覇線の約511万7千人、同―鹿児島線の約215万7千人と続き、上位5路線の順位は前年と同じ。6位以下では前年9位だった羽田―関西線が13位にまで順位を下げ、代わって前年10位だった羽田―長崎線が9位、同11位の羽田―松山線が10位に上がった。

 11位までの羽田―宮崎線まで、いずれも羽田と地方都市を結ぶ路線が占める。

 12位は福岡―那覇線で13位は羽田―関西線だが、14位が那覇―石垣線となり、沖縄リゾートの根強い人気を示している。なかでも那覇―石垣線は離島路線ながら100万人を維持し、健闘している。

 一方、国際線は経済危機や新型インフルエンザなどで訪日外国人観光客が落ち込み、6・3%減の1539万人にとどまった。人キロベースも7・7%減の672億343万人キロ。月間では6月を底に回復し、8月以降は前年を上回った。

 方面別の搭乗客数は、すべての方面で前年を割り込んだ。落ち込み幅の最も大きかったのはオセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)の14・3%減。次が米大陸(南米、北米)の9・4%減。搭乗客数の最も多い方面は中国、韓国を除くアジアで466万4千人(前年比3・3%減)、2位が中国で305万8千人(1・1%減)、3位は韓国で229万5千人(3・1%減)。以下、太平洋(ハワイ、グアムなど)が203万6千人、米大陸が160万1千人、欧州が147万8千人、オセアニアが26万人と続く。

 航空貨物の輸送量は国内線が重量ベースで6・0%減の94万699トンとなり、7年ぶりの落ち込み。国際線も10・9%減の117万348トンで2年連続のマイナスを記録した。

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