インバウンド消費、引き続き好調!前年比50%増超えは過去10年で3回目 (旅行収支)
2018年5月17日(木) 配信
国際収支統計(速報、財務省)によると、2018年3月の旅行収支は1453億円。昨年同期と比べ約60%(537億円)増加、14年以降4年連続で黒字となった。同日に発表された2017年度の旅行収支(12カ月間合計)は、1兆9325億円の黒字、前年度より5割増しとなった【図表参照】。インバウンド消費は依然、好調を維持している。
過去14年分の統計を見ると、前年度と比べ50%以上の増加率を記録したのは、14年度と15年度の2回。16年度は0・5%の微増となっていたことから、インバウンド消費の減速を懸念する声も上がっていた。15年度の500%増には及ばないものの、今年度の5割増しは、インバウンドを対象にサービスを展開する事業者にとっては大きな安心材料となったはずだ。観光業界では、JTBや楽天トラベルなど、大手企業を中心に新たな取り組みをスタート、着手する動きがあり、2年後の東京五輪に向け、受入体制のさらなる充実を期待したい。
海外での誘致活動を牽引する日本政府観光局(JNTO)では、富裕層の獲得に向けたマーケティングを行っている最中。数だけでなく、旅行客の質を高めるキャンペーンにも注力している。旅行支出の黒字額は今後、さらに増えることが予想される。
※表は公開時から修正を加え、差し替えました(5月17日14:40)