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3カ国交流15年に2600万人、アウトバウンド外資企業規制 中国、年内にも解禁

2010年9月1日
編集部

 第5回日中韓観光大臣会合が8月21日から24日まで中国の杭州市と湖州市で開かれ、日本と中国、韓国の3カ国間を相互に訪問する旅行者数(域内交流人口)を、2010年の1700万人から、15年に2600万人に拡大する目標を共同声明に盛り込んだ。06年に韓国で開いた第1回会合では10年に1700万人を目標としたが、今年の目標達成が確実となっていることも報告された。

 大臣会合には、前原誠司国土交通大臣、中国の邵琪偉(ショウ・キイ)国家旅游局長、韓国の柳仁村(ユ・インチョン)文化体育観光部長官が出席。3国間の観光交流に関する協力をさらに強化していくほか、3国の善隣信頼関係や包括的な協力関係を強化による相互利益をはかり、ともに発展するために努力をしていくことを確認した。

 今回の会合に合わせ中国の邵琪偉局長は、訪中していた前原大臣に対して、早ければ年内にも日本の旅行会社が中国国内での海外旅行業務を解禁する旨を話した。現状では、中国のアウトバウンド業務で外資企業の参入が規制されており、日本の旅行会社が取り扱いできない状況にあるが、前原大臣や溝畑宏観光庁長官らが昨年から粘り強く協議を続けており、ようやく中国側から具体的な期限の設定が公式に出された。解禁される旅行会社の条件や、スケジュールについては明らかにされていないが、年内に関係法令の整備を行い、実証実験なども行う予定で、段階的に枠を広げていく考えだ。

 また、政府が2016年に訪日外国人数2千万人を目標に掲げているなかで、前原大臣は中国人旅行者を09年の約100万人から600万人まで拡大する考えを示した。これに関連して、今年7月1日に中国人個人観光ビザの発給要件を緩和したが、1年間精査したうえで、さらにもう一段進めた緩和策を検討していく意向を表明した。

 8月25日に開いた会見で観光庁の溝畑長官は、中国における外資企業によるアウトバウンド業務解禁について、「訪日旅行のリピーター化や、質の高い観光商品を提供していくうえで非常に意義のあること。日本の旅行会社から強く待望されていた懸案であり、邵琪偉局長の発言が実現されるように、中国側とコミュニケーションをはかっていきたい」と語った。

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