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No.257 全国産業観光推進協議会 - 利益が循環するモデルを

2010年9月1日
編集部

全国産業観光推進協議会
利益が循環するモデルを

 日本観光協会は2004年度に全国産業観光推進協議会を設置し、地域や企業と連携して産業観光を推進してきた。産業観光の普及や発展に向けて、05、07年度と2年ごとに提言を発表。このほど、昨年度の事業で行った「産業観光推進会議」の報告書(第三次)をとりまとめて発表した。産業界との連携によるビジネスモデルの手法として10の事業モデル事例を提示したほか、訪日外国人観光客によるマーケットの拡大なども検討した。

【飯塚 小牧】

 日本での産業観光は、東海旅客鉄道相談役・須田寛氏(全国産業観光推進協議会副会長)が第一人者として提唱し、2001年に日本観光協会が開いた「産業観光フォーラムin愛知・名古屋」を契機に社会的な認知が進んだ分野だ。

 07年には経済産業省が、日本の近代化を支えた炭鉱跡など33件を「近代化産業遺産群」に認定。そのなかの長崎県・軍艦島(端島)は昨年から上陸見学が可能となり、約1年で当初予想の2倍の約5万5千人が訪れた。近年は、神奈川県・京浜工業地帯の工場夜景を観賞するクルーズツアーなども人気を集めている。さらには、訪日外国人観光客も日本の先端技術や伝統産業など、ものづくり文化の視察・体験に興味を示すと思われ、マーケットの拡大に期待がかかる。

 一方で、産業観光の発展には各企業との連携や、地域が自立的に展開するための事業モデルの確立など課題は多い。こうした課題などに対応するため、全国産業観光推進協議会では「産業観光推進会議」(座長=福川伸次機械産業記念事業財団会長)を設置し、検討を進めてきた。これまでの報告書は05年度が産業観光の総論、07年度がまちづくりを中心とした産業観光についての提言。今回は、「産業観光ビジネスモデルの手法~地域に埋蔵された宝を輝かせるために~」と題して、ビジネスモデルの構築や新たな可能性などより具体的な内容をまとめた。

 

※ 詳細は本紙1390号または日経テレコン21でお読みいただけます。

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