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「味のある街」「ベジタブルミートボールサンド」――ダブルサンドイッチ葉山店(神奈川県・葉山町)

2018年6月2日(土)配信 

ベジタブルミートボールサンド 930円(税抜き)▽ダブルサンドイッチ葉山店▽神奈川県三浦郡葉山町堀内997-20 MK SEA TERRACE。

 葉山は子供のころから何度も訪れているまちだ。先日も休みの日に葉山に行くことを、ふと思い立ち、早起きして車を走らせた。葉山にはモーニングを出す店が多くある。

 着いて、まずは森戸海岸を散歩することにした。海岸を南へと歩くと赤い橋があり、これを渡ったところに森戸神社(森戸大明神)がある。橋は「みそぎ橋」と呼ばれ、海岸と神社の間に架かる。森戸海岸は鎌倉時代に「七瀬祓(ななせのはらえ)」の霊所と定められ、海岸でお祓いやみそぎが行われてきたことに由来する名前だ。

 その森戸海岸のそばにあるのが「ダブルサンドイッチ葉山店」だ。外から見るだけでも、海沿いの雰囲気を取り入れたお洒落な空間が作られているのが分かる。

 人気のパン店から派生したプロジェクトの店として、2013年にオープンした。アメリカ西海岸のサンドイッチに影響を受けてつくられている。「ウマミチキンサンド」「ターキー&クランベリーサンド」などさまざまな味があるが、今回は野菜も肉も味わってみたいと思い、「ベジタブルミートボールサンド」を選んだ。

 一口いただくと、肉は少しぴりっと辛く野菜が新鮮。そこにマリナラソース(ハーブトマトソース)がかけられている。さまざまな材料が繊細に重ね合わされているのが感じられるもので、とてもおいしい。

 パンは表面がひび割れたような模様になっていて、その表面はかりっと、中はもちっとしている。このパンは「ダッチクランチロール」といい、トラの模様に似ていることから「タイガースブレッド」と呼ばれることもあるものだ。この店では、水溶きの米粉を塗って焼くことでひび割れを作りだしている。パン店から始まったプロジェクトならではのこだわりが伺える。

 ランチの時間帯にはいつも混雑していると聞く店だが、さすがに月曜の朝は落ち着いていて、サンドイッチとコーヒーをいただきながらゆっくりと過ごすことができた。よく行くまちも、行く時間帯を変えることで、別の顔に出会うことができそうだ。

(トラベルキャスター)

コラムニスト紹介

トラベルキャスター 津田令子氏

社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

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