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京都のエコな旅提唱、エコホテル・旅館フォーラム

2011年2月11日
編集部

第3回エコホテル・旅館フォーラム

 京都グリーン購入ネットワーク(京都GPN)は2月2日、京都市内で「第3回エコホテル・旅館フォーラム」を開いた。京都府立大学の宗田好史准教授が「観光をグリーンに、京都のエコホテル・旅館のめざすもの」と題した基調講演を行った。宗田准教授は「市民の8割が環境保護を意識する時代。今後はエコ化しない宿泊施設は不利。スローフードやアグリツーリズムに関心が高まり、京都らしい昔ながらの質素な暮らしがトレンドになる」と語った。

 パネルディスカッションでは国際的なエコラベル「グリーンキー」の認証を受ける旅館「吉水」の中川誼美女将、ホテル「コープイン京都」の近藤格支配人、美山自然文化村河鹿荘の高御堂厚支配人、京都GPN事務局の下村委津子さんがパネラーとして登壇。

 「お宿吉水」では客室にテレビもエアコンもなくすべてセルフサービス。掃除もクエン酸や重曹を使い、食材は無農薬や有機栽培の野菜や卵しか使わない。中川女将は「安心と安全こそがこの上ないサービス」と話した。「コープイン京都」では自動販売機の削減やLED電球の導入などに取り組み、08年の年間水光熱費2237万円が10年には1939万円と大幅削減できたと報告。

 かやぶきの里で知られる美山町では昨年4月に南丹市美山エコツーリズム推進協議会を設立。河鹿荘では残飯を堆肥にしてりんご園で活用していることなどを紹介した。

 近藤支配人は「今後はエコホテル間のネットワーク作りも大事」と語り、下村さんは「エコホテルの情報を広めるための情報発信が必要」と課題をあげた。宗田氏は「府と市が共同で昨年京都駅に開設した総合観光案内所でもエコホテルの情報提供をしてはどうか」と提案した。

 京都GPNが京都府内の460軒の宿泊施設を対象に昨年実施した環境に関するアンケート調査によると、有効回答70施設のうち比較的取り組みが進んでいる項目はゴミの削減や分別、省エネ対策などで、とくに旅館では地産地消の食材の使用やリターナブル瓶推奨などが進んでいる。今後は「食べ残しを減らす工夫」「アメニティ持参の呼びかけ」「雨水利用」などが課題という。

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