サイトコントローラーでも、民泊物件の在庫管理が可能に (ねっぱん×エアホスト)
2018年6月11日(月) 配信
民泊の運用代行サービスを提供するエアホスト(尾畠隆志代表、神奈川県川崎市)はこのほど、サイトコントローラー大手のねっぱん(運営=クリップス、阿部広則代表、新潟県新潟市)との連携を始めた。旅館業法の許可をうけた民泊物件であれば、OTA(オンライン旅行会社)サイトへの掲載が可能となる。ねっぱんを利用してきた従来のホテル・旅館は、客室を民泊プラットフォーム経由でも販売できるようになる。
民泊法の施行を前に、届け出数の少なさや予約キャンセルが話題となっていた。観光庁の発表によると、民泊の届け出は724件(5月11日(金)時点)と鈍い。6月1日(金)には、観光庁が各プラットフォーマー(仲介業者)らに対し、法施行前でもルールに基づかない物件への予約を取り消すよう通達した。物件の届け出に関しては、書類不備などさまざまな要因で手続きが難航しているホストもいると聞く。増加するインバウンドの受け皿として期待されているだけに、180日規制含め、円滑な物件運用法が求められていた。
サイトコントローラー・ねっぱんは、楽天トラベルやじゃらん、一休など、複数OTAの在庫や料金、予約情報を一括で管理できるクラウドサービス。今回の連携は、民泊法と旅館業法双方に基づく物件運用の手間を省くことにつながる。民泊法施行を機に、簡易宿泊所への登録を済ませた物件の販路確保もサポートする。
エアホストは6月7日(木)、民泊物件の鍵受け渡しサービスを提供するキーカフェ・ジャパンとの連携も発表。同社が提供する物件管理システム(PMS)を用いて、物理キーの受け渡しを可能にする仕組みを整えた。連携先のキーカフェ・ジャパンはすでに、東京都と大阪府内のコンビニエンスストアなど計19カ所で鍵の受け渡しを実施してきた。19年までに、100店舗のコンビニエンスストアでの取り扱いを目指している。
法施行前ということもあり、民泊を取り巻く状況は不透明だが、運営をサポートする仕組みの整備は着実に進んでいる模様。