新「いしかり」を披露、東京港でセレモニー
太平洋フェリーは3月11日、東京港晴海ふ頭で新船「いしかり」の初入港歓迎セレモニーや船内見学会を開いた。
船内のシアターラウンジ「ミコノス」で開いたセレモニーでは東京都東京港管理事務所の小幡和輝所長と東京ポートガイドの堀池真由美さんから、山田成宏船長、佐藤仁機関長に入港記念楯と花束が贈呈された。渡邊哲郎社長は、定期航路で寄港しない東京港で新船披露できたことの喜びを伝えるとともに、「高速道優遇政策や燃料高など、厳しい経営環境のなかにあるが、モーダルシフト(輸送転換)の担い手として、社会的使命を全うしたい」と就航へ意欲を見せた。
新船は現在運航している「いしかり」に代わるもので、船名はそのまま引き継いだ。「エーゲ海の輝き」を統一コンセプトに、内装は白と青を基調とした。個室を2倍の147室としたほか、女性専用室も設けた。防振対策も施し、乗り心地も改善した。全長は約200メートル、全幅27メートル、総トン数は約1万6千トン。旅客定員は777人で、トラック184台、乗用車は100台を積める。同社11隻目の船で、05年1月に就航した「きそ」以来、6年ぶりの新船となる。
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【地震で当面欠航に】
3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で3月31日までの出港便は全便欠航する。同社は4月以降の運航についても未定とし、新規の予約受付は停止している。(3月19現在)