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霧島の安全を現地確認、東京・大阪の旅行会社など

2011年3月23日
編集部
白煙だけで穏やかな新燃岳(3月4日撮影)
白煙だけで穏やかな新燃岳(3月4日撮影)

 霧島連山・新燃岳の噴火活動に伴う風評被害などで、宿泊キャンセルや観光客の減少が続く霧島地区の現状を正確に把握してもらおうと、鹿児島県は東京、大阪地区の旅行会社、マスコミ関係者20人を3月4日から2日間の日程で霧島に招き、現地視察と地元観光関係者との情報交換会などを行った。

 今年1月26日に突然噴火した新燃岳は、宮崎県・都城市を中心に降灰などによる被害をもたらしたが、霧島地区では2月1日の空震による一部施設の窓ガラス破損以外は、降灰もほとんど無く、温泉街のホテル・旅館や飲食店などは平常通り営業している。

温泉街は平常
温泉街は平常

 新燃岳も視察当日は、テレビなどで流れる爆発噴火が嘘のように、水蒸気らしき白煙が山頂から昇るだけで、穏やかなようすを見せていた。

 鹿児島空港で合流した一行は、空港近くの酒匠工房GEN「バレル・バレー」で昼食後に霧島温泉へ向かい、まず霧島いわさきホテルを視察。出迎えた福山重人副支配人が館内を案内した。

 敷地内には、薩摩藩家老の小松帯刀が病気療養し、龍馬も訪れた栄之尾(えのお)温泉があり、現在、露天風呂「緑渓湯苑」として営業している。福山さんは「火山灰や空震の被害もない。地元も頑張っており、安心安全な霧島をお客様に伝えていただきたい」と訴えた。

 このあと、新燃岳と高千穂峰を一望する神話の里公園を訪れ、標高700㍍の展望台から、新燃岳を間近に望んだ。直線距離で6㌔という展望台は、立ち入り禁止4㌔圏外で、南を向くと錦江湾と桜島、その先に開聞岳という風景がパノラマで展開する。

 山の変化では高千穂峰山頂が灰色に覆われている程度で、新燃岳は青く澄んだ空に向かって呼吸するように、時折白煙を吐出していた。

 霧島国際ホテルで行われた情報交換会では、地元関係者約40人近くが出席。宿泊キャンセルによるダメージを報告した。霧島市の前田終止市長は「大河ドラマ・龍馬伝のロケ誘致成功や100万人キャンペーンなど商品券を発券して伸びていたが、噴火による風評被害で3万人のキャンセルが発生し、本当に困っている」と窮状を訴え協力を要請。「再生に向けて新燃岳の一日も早い終息を願い、新幹線開業、春秋のシーズンに向けて頑張っていきたい」と決意を述べた。

 なお、霧島市観光協会では3月12日から6月30日まで宿泊、観光個所でスタンプをもらい、抽選で豪華賞品が当たる「かごっま旅スタンプラリー」も実施。3月31日までは体験型の博覧会も開催中だ。

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