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ボランティア落語、被災者に無料で公演

2011年4月11日
編集部

 群馬県草津町の草津温泉で3月27日から、東北関東大震災で被災し、非難してきた人々を対象にしたボランティア落語の無料公演が始まった。

 1日1回公演で会場は草津ナウリゾートホテル。午後2時から午後3時まで原則毎日開催。出演者は夜8時からの「草津温泉らくご」に出演する落語家が担当する。

 温泉らくごは2009年12月にスタート。温泉街の活性化を目的に、湯畑の近くにある「熱の湯」で午後8時から毎晩開演している。今回、草津町の3月下旬の第1次被災者受け入れ(約400人予定)を機に、草津温泉らくご事務局と落語芸術協会(桂歌丸会長)が「湯上がり落着けボランティア隊」を発足し、被災者を対象に無料で落語を楽しんでもらうボランティア落語を企画した。初日の3月27日には11人が集まり、ボランティア落語を楽しんだ。

 温泉らくご事務局の大谷正美広報室長は「震災以降、宿泊キャンセルが相次いでおり、温泉地自体もたいへん厳しい状況にあるが、草津温泉から笑いと元気を発信して、被災された方々が少しでも笑顔になってくれれば」とコメント。「午後8時からの温泉らくごも被災者の方は入場無料」という。

 福島県南相馬市の避難者や被災者を中心に、草津町では24軒のペンションや旅館に258人(4月3日現在)を受け入れているが、部屋の中に引きこもりがちな被災者をみて、現在では落語家の方から受け入れ施設に出かけて行き、落語を聞かせる「ボランティアキャラバン落語」を開始。落語を初めて聞いた被災者からは「被災後、今日はじめて笑いました。本当に楽しかった」「こんなに笑ったのは久しぶり。夜の落語会にもぜひ行ってみたい」という感想が多かった。

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