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自粛ムード払拭へ、四国の旅館3団体が宣言

2011年4月26日
編集部
あいさつする近兼会長
あいさつする近兼会長

 東日本大震災の影響で旅行業界に蔓延する過度な自粛ムードを払拭させようと4月10日、香川県琴平町の琴平グランドホテル紅梅亭で「東日本被災地の復興祈願及び元気な観光日本四国会議」が開かれた。

 日本観光旅館連盟の近兼孝休会長(琴平グランドホテル会長)が会議開催を働きかけ、日観連四国支部連合会と国際観光旅館連盟四国支部、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会四国ブロックの3団体が主催した。

 四国の旅館・観光施設や行政関係者、旅行会社の支店長など約60人が集結し、元気な四国の積極的なPRなど6項目の「四国会議宣言」を採択。業界復活に向け、まずは四国から元気を出すことで満場一致した。

 会議冒頭、全員で黙祷を捧げたあと、近兼会長が「国観連の会長が岩手出身で全旅連の会長が山形出身。3団体の会長会を行った際、会員を思う2人の気持ちに胸を打たれた。西日本から、言うなれば四国から復興の風を送ろうと決意した」とあいさつした。

 来賓の観光庁の山田尚義審議官は「直接被害のないエリアでも旅行キャンセルが相次ぎ、深刻な状況だ。過度な自粛から脱却し、催事やイベント開催など積極的に取り組むことが重要。全国に先駆けて、四国でこのような会議が行われたことは大変意義深い」と述べた。激減するインバウンド客については「放射能や停電、水など正確な情報を世界に向けて発信していく」と話した。

 山田審議官に対して、旅館経営者から「インバウンドも結構だが国内観光にもっと比重を置くべきではないか」「業界復活に向け具体的なアクションプランを示してほしい」などの声が上がった。

 四国会議宣言では、政府に対し、(1)復興計画の早急な樹立(2)福島原発の安全体制確立(3)世界への正確な情報発信――なども盛り込んだ。お接待の心で被災者を受け入れる東日本応援キャンペーンも行う。

 最後は日観連四国支部連合会の河内広志会長が音頭を取り、全員で「がんばろう!」と拳を上げて三唱した。

【土橋 孝秀】

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