11月初旬に1便運航、長崎―上海航路 来春には定期
長崎県佐世保市のリゾート施設・ハウステンボス(HTB)とグループ会社・HTBクルーズ、長崎県は5月30日、HTB内のホテルで記者会見を開き、長崎―上海航路の就航計画と船舶取得について発表した。
第1ステップが11月初旬(3日予定)に、長崎県と上海市の友好交流関係樹立15周年の記念事業の一環として1往復運航する。その後に約2カ月かけて改装を行い、第2ステップとして、1月下旬の旧正月需要に合わせて、週1―2便の不定期運航。第3ステップで3月下旬から4月上旬ごろに週3便の定期運航を開始する。
第1、2ステップまでは乗客定員を700人に押さえ、第3ステップの本格運航時に1500人に拡大する。船は長崎港と上海を約20時間で結び、運賃は最も安い料金で7―8千円を予定。豪華なクルーズ船と運搬船のフェリーの中間を占める「ローコスト・エンターテイメント・シップ」を目指し、船内に劇場やシアター、九州の観光情報と物産店など設け、楽しい船旅を演出する。
ギリシャの船会社から約30億円で購入した船は、全長192・91メートル、幅29・42メートルで総トン数は30・412トン。車両輸送もできる貨客船だ。HTBの澤田秀雄社長は「最初は旅客のみだが、将来は貨物も検討したい」と話し、港の整備など県に要望した。
また、「事業は最初の2―3年が苦しく、難しい時期。それを乗り越えて将来につなげたい。海の大航海時代の幕開けになり、九州・日本にとって大きな1歩になる」と強調した。