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訪日客5割減減少幅は縮小、JNTO

2011年7月1日
編集部

 JNTOが発表した2011年5月の訪日外客数推計値は、前年同月比50・4%減の35万8千人。東日本大震災翌日の3月12日から3月末までが73%の減少、4月は同62・5%減と、減少幅は徐々に縮まっているが、依然として半減の状態にとどまった。
 5月の減少幅を4月と比べると、15ビジット・ジャパン(VJ)事業対象市場国・地域のなかではインド以外すべて減少幅減と改善。とくに台湾・タイ・シンガポールの改善幅が大きい。
 6月17日の会見で間宮理事長は「被災地以外は各国の渡航自粛もほとんど解かれたので、これから回復のスピードは上がってくるのでは」と期待。「震災前と同じ水準となると年単位の時間を要する可能性もあるが、市場ごとに見ていくと回復がかなり早いところも出てくるのではないか」と話した。
 各市場の動向をみると、韓国は、沖縄・九州・関西方面は戻りつつあるが、関東方面への戻りが遅く、夏には前年の5割、秋には7―8割、冬には前年並みの水準に戻ると推測。中国は放射能汚染への心理的恐怖が根深く、子供連れの家族旅行の需要回復が鈍いとみる。7月の沖縄への個人観光数次ビザの条件付解禁のプラス要因に期待。台湾は北海道や立山黒部ツアーなどの格安旅行の予約が好調だが、放射能汚染、夏場の計画停電への不安感が大きく、渡航控えは当面継続するとみる。訪日外客数のカギを握る中国市場については「今年中の回復は難しいだろうが、秋の国慶節が1つのポイントになる」と語った。
 出国日本人数は、前年同月比8・4%減の115万6千人で、3カ月連続の減少となった。

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