KNT- CTパートナーズ会、来春誕生へ 新しいビジネスモデルへ挑戦しOTAに対抗
2018年7月5日(木) 配信
クラブツーリズムパートナーズ会(岡崎彌平治会長、2519会員)は7月2日、京王プラザホテル(東京都新宿区)で2018年度年次総会を開いた。パートナーズ会は来春、近旅連、全国ひまわり会と統合し、KNT- CTパートナーズ会に生まれ変わる。
岡崎会長は「新しいビジネスモデルへの挑戦」を新組織の中心課題に掲げ、「未来を見据え、会社と共に新たな商品を創造し、規模を拡大することでOTA(オンライン旅行会社)に対抗する」と説明。そのうえで、「いいものは残し、新しいことに常に挑戦するという強い想いを会員の皆様と共有したい。我われと会社はこれまで以上の共生と絆の強化をはかり、商品造成やイベントなどの事業で、さらに強固な関係を持つ会になろう」と呼び掛けた。
18年度の事業は、支部、連合会活動の活性化や地域交流事業の推進、災害被災地の支援活動などを行う。
□テーマ旅行軸に持続的成長拡大はかる
クラブツーリズムの今年度の基本戦略は、ウェブとテーマ旅行へのシフト。4月、営業本部をテーマ旅行本部に名称変更し、テーマ旅行を軸に持続的成長拡大ができる組織体制を構築した。同社の小山佳延社長は、「強く舵を切ることを明確に示すため、私がテーマ旅行本部長を兼任し、退路を断って指揮を執る」と改革への覚悟を示した。
OTAの台頭に対しては、「OTAが市場の支持を得た最大の理由は、タビマエの利便性を引き上げたこと。しかし、タビマエの利便性自体はツールを使う動機にはなるが、旅に出る目的にはならない」と強調した。「我われリアルエージェントは、お客様が旅に出る動機や真の目的に真摯に向き合い、実現に寄り添うことで、強みが発揮できる。この部分で、絶対的な差別化をはかる必要がある」と持論を展開。「実現に向け、我われは今まで以上に深い関係に進化を遂げなければならない。近畿日本ツーリストのブランド力と、クラブツーリズムが持つ企画力と販売力。双方の強みを掛け合わせることで、可能になる取り組みは数多くある。これからの挑戦に絶大な力を貸してほしい」と要請した。
なお同社の17年度の実績は、取扱人員が前年度比1・3%減の348万人。売上高は、単価の高い海外旅行やテーマ旅行が好調だったことにより、同5・5%増の1622億円、営業利益は、前年度並みの36億円。