草津・城崎交流事業「浴衣が似合う温泉地」太鼓で競演
兵庫県の城崎温泉観光協会に所属する太鼓座「城崎温泉湯けむり太鼓」は7月19日、群馬県の草津温泉を訪れ交流事業を行った。草津の観光協会や旅館関係者と意見交換を行ったほか、湯畑前では地元の「草津ゆけむり太鼓」と共に観光客を前に勇壮な演奏を披露した。
両者は旅行新聞新社の運営する旅サイト「おかみねっと」の一般アンケートで、「浴衣が似合う温泉地」として毎年1、2位を争う東西の横綱。今回は東日本大震災で観光への影響が見られるなか、「西の城崎から東の草津へ元気を送りたい」と呼びかけ実現した。
当日は観光客や関係者が見守るなか、東西の温泉地による迫力ある太鼓ショーが繰り広げられ、黒岩信忠草津町長も駆け付けて声援を送った。
草津ゆけむり太鼓保存会の黒岩卓氏によると、両チームは「温泉地にある、同じ名前の太鼓座」という縁で3月頃から交流を始め、そのなかで太鼓競演の企画が持ち上がったという。「メンバーには旅館の若旦那や若女将も多く、スケジュール調整も難航した」と話す。
一方、城崎温泉湯けむり太鼓座長で旅館「芹」経営者の芹澤正志氏は、「城崎の太鼓チーム発足も阪神淡路大震災と2年後のナホトカ号重油流失事故による観光客減少がきっかけ。震災や原発の風評被害を受けるなか、太鼓を通して交流をはかり、互いの温泉地を盛り上げていきたい」と力を込めた。
今後はさまざまな共通点を活かし、東西の温泉地として連携し、交流を深めていくという。