海外旅行市場に新風か 老舗ベンチャーが旅行事業に参入(DMM TRAVEL)
2018年7月11日(水) 配信
DMM.com(片桐孝憲代表)は7月10日(火)、旅行事業への参入を発表した。「学びを、キャリアを加速する」をテーマに、これまでに築いてきたグローバルネットワークを生かした旅行商品を提供。「DMM TRAVEL」として今秋、本格始動を予定する。
6月には傘下のスタートアップ企業・バンクが、後払いで旅行に行けるサービス(TRAVEL Now)を発表。飽和市場が続く旅行業界に、一石を投じる斬新さで、幅広く注目を集めた。秋からスタートする新サービスは、同社が推進するアフリカ事業(DMM.Africa)で培った知見をもとに展開する模様。グループ本体からも、インパクトのあるサービスが生まれそうだ。
同社は昨年、アフリカ内44カ国の政府・民間団体と独自のネットワークを構築した。現地のエリートビジネスパーソン450人以上を結ぶプラットフォームをつくることで、発展目覚ましいアフリカ各国でビジネス機会の獲得を狙う。
旅行事業はこれらネットワークを生かしつつ、ビジネス面で成長・キャリア形成を目指す国内ユーザーを対象とした旅行商品を開発・販売していく。一部報道では、旅行業の登録も済ませたという(本紙でも問合わせ中)。
IT業界から旅行業に参入するに当たって、多くの企業が、最安値の価格を見つけるメタサーチを業態に選択するなか、同社は傘下のバンク社含め、あくまで企画力を前面に打ち出す姿勢を貫いている。多様なサービスと、独自の切り口が高く評価されてきた老舗ベンチャーが今後、国内の海外旅行市場に新風を起こすかもしれない。