東北初、磐梯山が日本ジオパークに
日本ジオパーク委員会は9月5日、地質など地球活動の遺産を主な見どころとする自然公園「日本ジオパーク」に福島県・磐梯山ほか6地域を認定した。東北では初めて。
今回新たに認定されたのは磐梯山のほか、男鹿半島・大潟、茨城県北、下仁田、秩父、白山手取川の各地域。これまでの認定と合わせて20地域が「日本ジオパーク」に認定されている。
ジオパークの認定要件は、地質遺産だけでなく、文化的なつながりや、ガイドツアーなどを通じて学べる仕組みが整っているなど。磐梯山は南側から望む「会津富士」と呼ばれる優美な姿と、噴火の痕跡を残す北側の爆裂火口など、2つの顔を持つことが特徴だ。これ加え、ジオガイドが案内する「ジオツアー」が審査時、高い評価を得た。エリア内では、73のジオサイト(見どころ)がありこれらを10のエリアで分け、物語性のあるジオツアーを実施している。
認定を機に、地域の食材を生かした新メニューも開発する。磐梯山ジオパークの特徴である「岩なだれ」にちなみ、地元で養殖された「岩魚」と「特製ダレ」を使った「いわな・だれ丼」やオリジナルドリンク「山ジオウォーター」などユニークなアイデアが持ち上がっている。
地元では、世界ジオパークネットワークの審査を受け認定される「世界ジオパーク」も視野に入れている。国内認定は現在、洞爺湖有珠山など5地域。磐梯山ジオパーク協議会は「日本認定を積極的にアピールしつつ、ガイド養成や地元の理解など、足元を充実させ世界認定を目指す」という。