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被災地の修旅を招待、補助金で10校、交流も

2011年11月1日
編集部

  愛媛県は全国で初の試みとして、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島県の高校の修学旅行の費用を一部支援し招待する事業をスタートさせた。10月29日から来年3月まで10校1250人を受け入れる。

 震災直後の4月8日に「えひめ愛顔(えがお)の助け合い基金」が設立。県が2千万円を拠出し、企業や団体など民間から約1億9200万円の寄付金が集まり、合計で2億円を超えた。有識者らで構成される基金運営委員会の提言のもと、被災者などのニーズに即した支援、愛媛らしい“思いやりあふれる”支援に活用しようと検討した結果、メイン事業として1億1250万円を「被災地学校修学旅行支援事業」に投入することが決まった。

 愛媛県に宿泊する場合、1人1泊7万円、2泊以上の場合、上限9万円を助成する。これにより、宿泊費や往復の交通費のほとんどをカバーすることができる。

 愛媛県東京事務所・観光物産振興課の幸原健太郎課長は「多くの学校で修学旅行を諦めていた。福島県の南相馬市や浪江町、双葉町などの学校では、原発事故で各地にバラバラになっており、『クラスメートが修学旅行で顔を合わせることができる』と喜んでもらっている」と語る。

 プログラムとしては、地元の高校との交流をすべての学校に組み込んだ。「地元の高校生にとっても、人を支えることの尊さを学ぶ貴重な機会となることを期待している」と幸原課長は話す。そのほか、みかん狩りや砥部焼きなどの体験学習も予定している。

 10月29日には、岩手県の大槌高校が第1陣として到着し、中村時広知事も歓迎セレモニーに出席する予定という。

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