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観光庁は26億4600万円、震災後の国内復興を軸に

2011年11月1日
編集部

 このほど閣議決定された2011年度の第3次補正予算によると、観光庁関係は合計で26億4600万円。震災後の国内全般の復興を軸に、国内観光活性化緊急対策に6億5千万円、外客誘致緊急対策に13億8900万円、広域連携観光復興対策(東北観光博)に5億5千万円、地域再生のための観光業支援に5700万円を投じる。

 10月21日に開いた専門紙との会見で、観光庁の溝畑宏長官は震災後の国内観光について「ゴールデンウイークと夏休みは我われが思った以上に回復したが、被災された東北や北関東に加え、インバウンドの影響を受けた国内の各地は、現状認識としてまだ厳しい状況にある」と述べ、今回の補正の主旨を語った。

 国内観光活性化緊急対策事業のうち、環境整備には1億5千万円。休暇取得と外出・旅行促進に向けて企業に働きかけをする「ポジティブ・オフ運動」を実施する。このほか、機運醸成は2億円、需要創出は3億円。需要創出はモニターツアー事業を実施する。詳細は未定としつつも、「着地型に取り組んでいる地域や台風の被害を受けた地域などを重点的に行いたい」と意向を述べた。

 外客誘致緊急対策事業は10月から再開した15市場へのプロモーションをより本格化するため、5大市場(韓国・中国・台湾・米国・香港)に集中して展開する。プロモーション、旅行会社・メディア招請事業は5億6100万円、国際会議等のキャンセル防止事業は2800万円を計上。要望の高い言語バリアフリー事業などの受入環境整備事業は8億円をあて、全国26拠点で実施する。

 広域連携観光復興対策事業は、東北観光の復興のため、東北地方全体を博覧会場に見立てた「東北観光博」を実施する。溝畑長官は「東北観光は地域によって格差が出ている。また、冬は東北にとって厳しい時期になるので、効果的な集客を実現したい。今回の補正と、現在要望中の来年度予算が通れば丸1年間取り組みが実現できる」とし、「東北に行こうと言い続けることが大切だ」と力を込めた。

 さらに、「地域再生のための観光業支援事業」は被災3県(岩手・宮城・福島)と風評被害が認められる北関東(群馬・栃木・茨城)で、観光業が中心となる地区の再生を目的に、観光地域づくりのための専門家などを派遣する。 

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