No.296 旅館経営の近代化へ - バックヤードを強くする
旅館経営の近代化へ
バックヤードを強くする
「強いバックヤードが品質の高いおもてなしを作る」と、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センター副研究センター長の内藤耕氏は、工学的なアプローチを導入することで旅館経営の近代化の必要性を説く。料理は基本的に作りたてが美味しいのに、多くの旅館は「段取り」と称して作り置きをする。それでは価格競争に陥ってしまう――と現状を分析し、ひと手間かけることで劇的に品質が向上する、バックヤード改革を提言する。
【増田 剛】
<「段取り」は手抜き>
<ひと手間かけて品質向上>
旅館は日本人にとってなくてはならない存在だと思っている。多くの地方で、数少ない働く場所となっている。つまり、旅館は地域経済のセーフティーネット産業で、そういう意味でもすごく大事な存在といえる。このことをもっと社会全体が認識していかなければならないと考える。また、温泉や料理など余暇という楽しみを与え、国民全体の生活の質をも支えている産業であり、地域にとっても、消費者にとってもなくてはならない存在だ。
※ 詳細は本紙1442号または日経テレコン21でお読みいただけます。