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“事前通知と承諾を”、第4項追記で合意

2011年12月1日
編集部

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連、佐藤信幸会長)と旅行予約サイト「じゃらんnet」を運営するリクルートは11月17日、リクルートが同サイトに掲載する旅館・ホテルのフェイスブック公式ページを一方的に作成した問題について、同サイト「宿泊施設等予約受付システム利用約款」の第21条に、掲載施設への2週間前の事前通知と承諾を得ることを明文化した第4項を追記することで合意。これをもってフェイスブック問題にはけりをつけ、お互いのさらなる発展のため協力していくことを確認した。

佐藤会長(左)と冨塚カンパニー長
佐藤会長(左)と冨塚カンパニー長

 7月1日、リクルートは旅行予約サイト「じゃらんnet」に掲載する旅館・ホテルのフェイスブック公式ページを、宿泊施設側への告知なしに一方的に作成し公開した。これに対し、旅館業界が不信感を抱き猛反発。多くの旅館・ホテルを組合員に持つ全旅連は8月19日に、公開を希望していない組合員施設のフェイスブック公式ページの削除を要求。さらに、(1)他の情報媒体に施設情報を掲載する際の、掲載2週間前までの掲載内容の通知(2)施設情報の掲載により営業活動に影響を及ぼす場合の、書面による具体的な説明(3)施設の営業活動に制限や影響を及ぼす場合の、掲載前の宿泊施設への承諾(4)21条が、リクルートが施設の営業主体を名乗り、情報を掲載することを許容するものではないこと――という4点の要望をリクルート側に通知した。

テーブルに着く全旅連側とリクルート側
テーブルに着く全旅連側とリクルート側

 9月30日には、フェイスブック公開の意思を示している宿泊施設以外の削除が完了。リクルート側から全旅連が要求した4点について協議申し入れがあり、10月19日に問題解決へ協議会を実施。協議を重ねた結果、今回の第21条への第4項追記の合意に至った。

 全旅連の佐藤会長は「4点の要望に対し誠意をもって対応をいただき、ネット販売がますます発展するよう今後、協力して協議していきたい」と語った。

 リクルートカスタマーアクションプラットフォームカンパニーの冨塚優カンパニー長は「お互いにWIN―WINの関係が作れるよう意識してやってきたが、今後、お互いと日本の観光のさらなる発展に寄与できるよう前向きに議論し、取り組んでいきたい」と語った。

 今回追記される第21条の第4項は改定日を11月18日とし、適用開始は12年1月1日となる。両者は今後、お互いの意思疎通や双方の発展のため、年4回程度の協議会を開き、コミュニケーションをはかっていくという。

 追記された第21条の第4項は以下のとおり。

 当社が第1項に規定する施設情報の利用許諾に基づき、ガイドブック等を作成する場合において、掲載施設による作成と誤認される可能性が高い方法でなされる場合には、掲載施設に対し掲載の2週間程度前をひとつの基準として、事前通知のうえ、承諾を得るものとする。

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