18年上半期で1500万人突破、訪日外国人旅行者好調さ続く 観光庁
2018年7月20日(金) 配信
日本政府観光局(JNTO)によると、2018年6月の訪日外国人旅行者数は前年同期比15・3%増の270万4500人だった。18年4月の単月過去最高の約290万人に次ぐ、歴代2番目に多い数値となった。
主要20市場ではインドネシアが同42・2%増の5万6100人、米国が同17・2%増の16万1700人で、単月として過去最高。残りの18市場は6月として過去最高だった。欧米豪の全9市場では、2カ月連続の前年同月比2ケタ増を記録した。上半期(1―6月)をみると、同15・6%増の1589万8900人と好調だ。初の年間3千万人突破へ弾みがついてきた。
20年に4千万人などの目標に向け、政府は欧米豪地域を重要な市場として位置付けている。田村明比古観光庁長官は7月18日の会見で、順調に伸びている欧米豪市場について「かなりプロモーションに力を入れていることもあり、認知度向上の努力が徐々に功を奏してきている」と述べた。
このほかタイをはじめアジア諸国を中心に、LCC(格安航空会社)などの新規就航で航空便数が増えたことが、訪日外国人旅行者数の底上げにつながった。
一方で、自然災害により好調さにブレーキがかかった国・地域もあった。6月18日に大阪北部地震が発生。とくに訪日韓国人は18日を境に鈍化した。これまでは堅調な伸びが続いていたが、6月は同6・5%に留まった。
田村長官は「東アジア地域は、少なからず地震の影響があったということ。さらに7月は地震の影響が若干残るだろうし、西日本豪雨もあった。これらの影響も考えられ、市場の動向を注視する必要がある」と強調した。
※欧米豪市場は、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペインの9市場