No.298 料亭小宿 旅館ふかざわ - 人生に変化が起こる宿
料亭小宿 旅館ふかざわ
人生に変化が起こる宿
「経営者ロングインタビュー『宿を語る!』」第2弾は、神奈川県・湯河原温泉の「料亭小宿 旅館ふかざわ」女将の深澤里奈子さん。祖母が創業した団体客中心の宿から、「お客様と宿のスタッフが人と人の関係として向かい合える宿にしたい」と、客室数10室の個人客向けの宿を経営している。常に客室稼働率90%以上をキープし、東日本大震災後の8月には早くも客室稼働率100%を達成。ミシュランガイド東京・横浜・湘南2012にも掲載された人気宿の秘訣を聞いた。
【増田 剛】
<人と人の関係で
向かい合える宿に>
旅館ふかざわは祖母が旅館をはじめてから、来年で60周年を迎えます。
山梨から湯河原にお嫁に来た祖母。その義理の母は、人が寄り集まるのがものすごく好きで、戦後のお金も食べ物もない時代なのに、借金をしてでもお客に振る舞う人でした。「自分たちも食べていけないのに……」と思うなかで、祖母がふと思いついたのが「どうせ人が集まるのだったらこれが商売になったら義理の母も喜ぶし、家族も食べていける」と旅館を始めたそうです。今は旅館には出てきませんが、86歳になります。孫娘である私がこの宿を譲り受けたのは、12年前、26歳のときです。……
深澤里奈子女将
※ 詳細は本紙1445号または日経テレコン21でお読みいただけます。