日本風景街道、最終の提言を議論 今夏にも公表へ
2018年7月23日(月) 配信
国土交通省は7月23日に東京都内で、4回目の「日本風景街道」有識者会議を開き、最終の提言案を議論した。
委員らの意見を踏まえ、今夏にはとりまとめた提言を公表する。風景街道が始まり10年が経ち141のルートが全国にある。各種法が施行され社会情勢の機運が高まっている一方、普及が進まない現状がある。今後はポータルサイトを構築するなど、発展に向けた取り組みを推進していく。
提言は活動の活性化と、交流連携の促進、活動環境の整備の大枠を組み、各論をまとめる。「今年度から実施できるものは、個別にやっていく」(事務局)と早期に具体的な取り組みに着手する考えだ。
風景街道の情報発信は、それぞれが独自に作成したウェブサイトが中心となっている。今後はブランド化や認知度向上のため、同省が全国横断的なポータルサイトを立ち上げる見通し。
風景街道の景観保全や施設整備などのハードの整備は、これまで予算的なハードルなどがあり進んでこなかった。ただ、2016年12月の「無電中化の推進に関する法律」による無電中化や、17年5月の「自転車活用推進法」による自転車通行空間の整備など、今後は各法律に則って行うべきとした。
委員からは「観光庁と協力し、観光面での推進を強めるべきではないか」との意見もあった。とくに風景街道と相性が良い道の駅に関しては、観光庁が先行した取り組みを行っている。事務局は「(観光庁と)情報共有、連携を強めていく」とした。