浅間酒造の櫻井氏ら3人、東京農大経営者大賞を受賞
東京農業大学・東京農業大学短期大学部主催の「東京農大経営者フォーラム2011」が11月25日、世田谷キャンパス百周年記念講堂で開催された。2011年度の「東京農大経営者大賞」には川中醤油(広島県)の川中敬三社長、浅間酒造(群馬県)の櫻井芳樹社長、清水牧場(東京都)の清水陸央代表の3人が選ばれ、表彰式と受賞記念講演が行われた。
東京農大では優れた経営やビジネスで活躍して社会に貢献している約14万人の卒業生を対象に、「東京農大経営者大賞」と「東京農大経営者賞」を贈り、その栄誉を讃える「東京農大経営者フォーラム」を2000年から開催している。今年で12回目。2009年からは経営に関する技能・技術の開発および普及において顕著な功績の認められた卒業生に贈呈する「東京農大経営者技能賞」も新設されたが、今年は該当者なしだった。これまでの受賞者数は今回の受賞者を含め93人になった。
経営者大賞を受賞した浅間酒造(群馬県・長野原町)の櫻井社長は、本業の清酒醸造業経営だけにとどまらず、観光酒蔵の先駆けである浅間酒造観光センターを立ち上げるなど多角的な事業展開に成功し、低迷著しい清酒業界にあって健全な収益を実現していることが高く評価された。
なお、浅間酒造観光センターは旅行新聞新社主催の「プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」で両部門7年連続全国第1位を獲得している優良観光施設としても有名。
受賞者3人による記念講演のあと、「東日本大震災―被災の実態と復興への経営者の役割」をテーマにしたミニシンポジウムも行われた。
パネリストには、過去に同経営者大賞を受賞している一ノ蔵(宮城県)の淺見紀夫名誉会長、南部美人(岩手県)の久慈浩介専務、サンバレーグループ(栃木県)の新田恭一郎代表が登壇し、それぞれの被災体験や経営者として震災復興に向けてどのように行動し、社会貢献してきたかなどが発表された。