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ハワイ島の観光は通常通り、9月30日までCPも実施

2018年7月25日
編集部:飯塚 小牧

2018年7月25日(水) 配信

(左から)ロス・バーチ氏、ミツエ・ヴァーレイ氏、リック・ハズレット氏、ミスアロハハワイ2018のテヒナ・スレイドさん、板垣英樹氏、カラニ・カアナアナ氏

ハワイ州観光局は7月19日(木)、東京都内で報道関係者向けにハワイ島セミナーを開き、5月に発生したキラウエア火山の噴火について、通常の観光に影響はないことを訴えた。ミツエ・ヴァーレイ局次長は「より正しい情報を共有したい。噴火しただけで報道が終わってしまうと、今後の風評被害にもつながってしまう」と危機感を示した。ツアー状況や航空状況などに変わりはなく、「より一層ハワイ島のプロモーションに力を入れていく」とした。

 ハワイ州全体への観光客数は2017年が938万人で、このうち、日本は16・9%を占め、アメリカ本土に次ぐ2位の市場。年間多くの日本人が訪れるが、いまだにハワイ島にホノルルがあると思っている人や、ハワイ島のコナ空港からキラウエア火山までの距離がつかめず、不安視する人もいるという。

 一方、ハワイ島のコナ空港へは2016年12月にハワイアン航空、17年9月には日本航空が日本から直行便を就航しており、日本からの観光客の取り込みに期待がかかっていた。ヴァーレイ局次長は「今の噴火のエリアがハワイ島の0・2%にしか過ぎないことや距離は観光地から120~130㌔離れていることなどしっかり伝えたい」と言及。今後の予約数を伸ばすため、積極的な発信に努めていくとした。

 ハワイ島観光局のロス・バーチ局長は「住民の我われにとっては、今回の噴火は35年続く火山活動の1つで、いつもと変わらない1日だということ。住宅があったので一部の住民には影響があるが、彼らが避難しているのは7㌔先の隣町だ」と語り、影響は島内のごく一部だと強調した。ハワイ火山国立公園は3分の2が閉園しているが、カフクユニットは開園しており、ハイキングなどが楽しめると報告した。今後、時期は未定だが火山の壮大さを見学する観光も検討したいとし、「最も安全で自然を感じられるビューポイントを探していく」と語った。

 専門家の見地から、ハワイ大学ヒロ校地質学科客員教員・米国地質観測所ハワイ火山観測所准研究員のリック・ハズレット氏も登壇。火山の特徴などを説明した。

 キラウエア火山の溶岩流は地下鉄の路線のように地下を横移動し、これが海に入ると噴石になる可能性が予測されており、海岸線から300㍍は立ち入り禁止区域になっている。船やヘリコプターは規制されているが、先日報道された噴石の被害を受けた観光船は近づきすぎた可能性もあり、調査中だという。ガスの有毒性については、大量に吸い込むと人体に影響するが、数十キロで濃度は影響ない程度まで薄まるため、「地質学者として懸念はしていない」とした。

 また、パイロットとして約20年間勤務している日本航空767運航乗員部第一路線室の板垣英樹主席機長は、ハワイ航路を20年間飛び続けており、今回の噴火後もコナ空港へ2回フライトしている。

 板垣機長は航路の安全性について、日本の火山と違い、粘性がないマグマで火山灰がないことや、ハワイ島は四国の半分ほどの大きさがあり、コナ空港から噴火口まで距離が離れていることを挙げた。「ハワイ島は中央に4200㍍級の大きな2つの山脈がそびえており、コナへ着陸するときに、山の向こうの噴煙や溶岩は一切見たことがない。コナの街に降り立ち、滞在していても噴火を感じたことはない」と語った。万が一、飛行中に何かあってもホノルルに戻る燃料は搭載していることなど、安全に配慮していることも紹介した。

 一方、火山活動は日に日に変化するため、最新情報はホームページで配信している。

「今こそハワイ島へ、行こう。」キャンペーン

 ハワイ州観光局と日本航空(JAL)、ハワイアン航空の3者は9月30日まで、ハワイ島プロモーション「今こそハワイ島へ、行こう。」CPを共同で展開している。東京・銀座のトミーバハマ銀座のレストランで、ハワイ島のコナコーヒーやアイランドロコモコなどハワイメニューを提供する。

 また、SNSキャンペーンも実施しており、ツイッターかインスタグラムでJAL公式アカウントをフォローし、ハッシュタグ「#今こそハワイ島へ行こう」を入れて写真を投稿すると、件数に応じて抽選で賞品が当たる。

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