12年は“原点回帰”、LCCで日本の空変わる
JTBグループ(田川博己社長)は1月19日、東京・新宿の京王プラザホテルで2012年新春経営講演会を開き、田川社長は2012年のキーワード「原点回帰」を挙げ、「基本に立ち返り当たり前のことをやる。長期的・安定的に収益を上げられる経営体系への改革をすすめる」と語った。
12年について韓国麗水の博覧会やロンドンオリンピック、スカイツリーオープン、日中国交正常化40周年、LCC3社の国内線就航などを挙げ、「12年は大きな転換点」と強調。とくに、LCC3社の国内線就航については「大きく日本の空が変わる転換点になるだろう」と語った。また、JTB創立100周年を迎えるにあたり、さらなる国内商品力の強化、インバウンドの強化、宿泊商品の強化、着地型商品の強化を訴えた。
震災後の意識の変化について、ハネムーンや同窓会、被災地への支援ツアーなどのニーズが増えていることを紹介。「局面が急激に変わるときほど、ライバルを寄せつけない仕組みを作り、仕掛けていくことが大切」と話し、「12年は自ら仕掛け、顧客の期待や感動を超える新たな価値を生む」と締めた。
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合わせて行われた第7回JTB交流文化賞の受賞式では、交流文化賞最優秀賞にはNPO法人体験村・たのはたネットワーク(岩手県下閉伊郡田野畑村)の「漁村の暮らし体験が地域を再生する『番屋エコツーリズム』」、優秀賞にはJR下灘駅フィールドミュージアム運営委員会(愛媛県伊予市)の「何もないけど何かある……。無人駅を、ひとの集まる場所に」、東大阪「モノづくり観光」活性化プロジェクト協議会(大阪府東大阪市)の「若者に伝えたいんや!町工場のおっちゃんが熱く語る『モノづくりの心』」。が選ばれた。交流文化体験賞最優秀賞には大久保達夫さんの「モザンビークの空に浮かんだシャボン玉」、優秀賞には河野友見さんの「ランニング・フォー・コーヒー!」、能勢健生さんの「小さな村のコンサート」が選ばれた。