No.306 入湯手形25周年を超えて - 次代の“黒川温泉”を模索
入湯手形25周年を超えて
次代の“黒川温泉”を模索
熊本県阿蘇郡の黒川温泉は小規模旅館が立ち並ぶ風情ある温泉地。今や温泉地ランキングで常に上位に名を連ねるが、約30年前までは老人会を主要顧客にひっそりと営業していた。その黒川を一躍有名にしたのが各旅館の露天風呂を巡ることができる「入湯手形」システムと統一された景観。取り組みは全国の小規模温泉地の模範となり、視察も数多く受け入れる。そのなかで、黒川温泉観光旅館協同組合は昨年の入湯手形25周年や世代交代などを契機に次代の“黒川温泉”を模索している。
【聞き手=関西支社長・有島 誠、構成=飯塚 小牧】
≪魅力の磨き上げが課題―穴井≫
――黒川温泉の現状や課題を教えて下さい。
●穴井: 2010年度の入湯手形は9万2640枚で宿泊者数は28万7596人、入込客数の推定は86万2788人です。……
≪個々の旅館が個性競う―後藤≫
●後藤: 黒川は何でも全体で取り組み、リーダーが学んだものを忠実に実行してきました。80年代当時は宿泊客減少や景観など全体が共有する問題意識があり、新しい取り組みを始めました。……
◇
≪温泉を伝える取組必要―下城≫
――現在、理事の半数は世代交代されているようですが、若手の皆さんはどうお考えですか。
●下城:青年部では6年前から「支援」「継承」「チャレンジ」を使命に掲げ、新たな取り組みを始めています。……
≪地域連携をさらに強化―北里≫
●北里:青年部はこれまでの10年間、「入湯手形を超えるものを作らなければいけない」という想いで活動をしてきました。……
≪HP使用し各種提案を―武田≫
●武田: 各事業者が何を思っているのか把握していないのが問題です。当初は地元の人間だけだったのが、商店も外の人が営業するようになり、交流も徐々に薄れてしまいました。……
※ 詳細は本紙1457号または日経テレコン21でお読みいただけます。