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人気の着地型スイーツツアー、参加者の声で企画

2012年5月1日
編集部
ミッシェルでプリンを試食
ミッシェルでプリンを試食

 群馬県観光物産国際協会が2009年から造成している着地型商品「はばたけ群馬観光博覧会」。各地域が企画したツアーの集合体をパンフレットにし、年2回発表している。旅行会社にユニットやツアー素材のみでも販売しており、認知度も上がってきた。数ある企画のなかでも人気が高いのが“スイーツ”ツアー。4月6日に実施された前橋市・玉村町を巡る「プリンツアー」に同行した。
【飯塚 小牧】

 今回の企画「キングオブプリン♪を探して ふるふるプリンツアー」は中部エリアの前橋市。ツアー参加者の「プリンを食べたい」という声から誕生した商品だという。企画者の前橋市商工観光部観光課観光振興係の細井敦副主幹は「前橋で着地型を考えたときに、市民に愛されている素材を前面に出すことが重要だと思った」と話す。何を隠そう細井副主幹は大のスイーツ好き。「地元に根付いて、がんばっているお店を紹介したかった」と熱い想いを語る。

アルバート邸
アルバート邸

 ツアーでまず訪れたのは市内のパティシエ工房ミッシェル。売りはクリーミーでまろやかさが特徴の「半熟プリン」。柔らかいプリンが好きな人にはおすすめの一品。到着時にはオーナーシェフの膽熊由行さんが出迎え、プリンの特徴などを話してくれた。膽熊さんは「通常は地元のお客さんにご利用いただいているので、ツアーのお話を聞き驚きましたが、各地の方に食べていただける機会だと思いました」と期待を込める。

 昼食会場は市内のアルバート邸レストラン オースティン。ウェディングなどを行う英国邸宅「アルバート邸」のレストラン。運営は地元でブライダル事業などを展開するスワン(萩原康充社長)。萩原社長の英国好きが高じ、ヴィクトリア女王と夫のアルバート王配殿下時代へのオマージュとして建てられたのがアルバート邸。本国の「ロイヤルアルバートホール」と同じレンガを5万枚輸入するほどの徹底ぶりで、入口には実際にロイヤルアルバートホールで使用されていた数百年前のアンティークドアが設置されている。

ベル・ヴューの本格フランス菓子
ベル・ヴューの本格フランス菓子

 続いて、市内の菓子店ベル・ヴューへ。アレンジを加えない本格フランス菓子のお店で、材料はフランスから輸入している。夏場はお菓子づくりに適さない気温のため休業してしまうほどのこだわり。ツアー時はプリンを提供する時期ではなかったが、参加者のお土産として特別に用意した。プリン以外に人気なのがシュークリーム。皇太子殿下も好まれるというシュークリームで、そのために食べやすいミニサイズを用意したという。

 最後は隣町・玉村町のたまむらとうふ。名前の通り本業は豆腐屋だが、豆乳を使用したプリンやソフトクリームなどスイーツもそろえる。豆乳プリンと聞くとあっさりしたイメージだが、意外に濃厚で重みのある味わい。味はプレーンとチョコ、抹茶の3種類。

たまむらどうふの豆乳スイーツ
たまむらどうふの豆乳スイーツ

 ツアーに参加していた女性の1人は「はばたけ群馬」への参加が約5回というリピーター。前橋在住の地元の方だったが、「地元に住んでいても知らなかったお店を巡ることができた。地元のよさを知らなければ他地域の人に紹介もできないので良い機会です」と感想を語ってくれた。

 ツアーの終盤に企画者の細井副主幹に話を聞くと「小さいお店なのでツアーの人数に対応できるか不安もあった」というが、「やり方を工夫すれば対応できることが分かった。今季は3種類の新しいツアーを企画しているが、今後も民間の方の背中を押し、地域活性化につなげていきたい」と意欲をみせた。

 なお、同ツアーは7月6日にも予定する。参加費は1人5200円。

 問い合わせ=群馬県観光物産国際協会 電話:027(243)7273。

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