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No.308 会津東山温泉 向瀧 - 宿を守る“磨き”の文化

2012年4月21日
編集部

会津東山温泉 向瀧
宿を守る“磨き”の文化

 高品質のおもてなしサービスを提供することで、お客様の強い支持を得て集客している旅館がある。従業員の職場環境を整え、お客様と真摯に向かい合える仕組みができているのが特徴だ。「いい旅館にしよう!」プロジェクトのシリーズ第2弾は、福島県会津東山温泉で、木造建築が国の文化財にも登録されている「向瀧」の平田裕一社長と、産業技術総合研究所の工学博士・内藤耕氏が「労働時間の有効活用」や、向瀧が実践する「建物を磨くことによって、技を磨く、己を磨く」文化の大切さについて語り合った。

【増田 剛】

 

 

≪「いい旅館にしよう!」プロジェクト≫
シリーズ(2) 会津東山温泉 向瀧

【対談者】

平田 裕一(ひらた・ゆういち)氏
会津東山温泉 向瀧代表取締役
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内藤 耕(ないとう・こう)氏
産業技総合研究所サービス工学研究センター副研究センター長(工学博士)

■平田:当館は江戸時代中期から、会津藩指定の保養所でした。会津藩から明治6年に平田家に委ねられて営業を始めて以来139年で、私は6代目になります。建物は江戸の終わりから明治の初めに建てたものを加えていき、今の姿になったのは昭和の初期。この80年間はほとんど変わっていません。現在、部屋数は24室です。

 1991年に東京の旅行会社から会津に戻った私は、まず番頭からスタートしました。当時は「新しい」ことが魅力であり、鉄筋コンクリートで大型化した旅館を見て羨ましく思ったこともありました。今でも夕食、朝食ともにお部屋出しをしているのが特徴ですが、当時はいくつかの部屋を潰して食事処を作ろうと考えたこともありました。もし、そうしていたら、向瀧の独自性が減っていたと思います。…

 

※ 詳細は本紙1459号または4月26日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

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