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震災前レベルに回復、3月の訪日外客数

2012年5月1日
編集部

 日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)が発表した3月の訪日外客数推計値は、前年同月比92・4%増の67万8500人。過去最高を記録した2010年に比べ、3月単月で4・4%減、1―3月累計ベースで5・1%減となり、震災前のレベルまでほぼ回復した。

 各市場の動向をみると、韓国は前年同月比69・0%増の15万600人。プロモーション強化などにより、震災前の2010年と比べて11・0%減と、1割強の減少まで回復してきた。

 中国は、桜の時期に向けたプロモーション効果などで2010年比5・7%増、2011年比108・7%増の13万300人と、3月単月で過去最高を記録した。

 台湾は、個人旅行の需要の高まりや日台間の座席供給量の拡大により、2010年比2・9%増、2011年比118・8%増の9万2100人。

 香港は訪日旅行の回復に向けたPR効果などにより、2010年比0・9%増、2011年比160・0%増の3万6700人となった。

 そのほかでは、英国が2010年比6・7%増の1万9千人、インドも2010年比5・5%増の5600人と、震災前の2010年の数値を上回った。

 4月1日に新たに観光庁長官に就任した井手憲文長官は、4月20日の会見でインバウンドについて「国別だけでなく、需要セグメントに分け、きめ細かい対応をすることが必要」とコメントしている。

 なお、出国日本人数は、2010年同月比10・4%増、2011年同月比21・4%増の172万5千人となった。これまで3月単月として過去最高の2001年を上回り、過去最高を記録、9カ月連続の増加となった。

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