次世代の力で活性化、「宿文化を語る会」発足
旅行作家で現代旅行研究所代表の野口冬人氏が発起人となり、旅館業界の次世代を担う若手メンバーによる「宿文化を語る会」が結成され、5月9日に東京都内で第1回目の会合が開かれた。
当会では、旅館業界の未来を担う若手経営者や将来の経営者候補など若手メンバーが集まり、これからの旅館業界や理想の宿像などから、財務や雇用、日常の業務で直面する課題など、実務的な課題までを語り合う。既存のシステムや思考に縛られない取り組みや方針を議論し、次世代の若手から業界を変え、旅館業・旅行業の活性化につなげていく狙いだ。
野口氏は「次世代を担う人達が考えていること、やりたいことを自由に発言できない状況や、発言しても既存の古い考えにつぶされて反映されない現状をとても憂慮している。これからを担う若手が何を考え、旅館業界の未来のためにこれからどうしていくべきかを、ざっくばらんに議論し合い、業界を活性化させていきたい」と話す。
「宿文化を語る会」の会長に野口氏が就任し、旅行新聞新社の石井貞德代表が代表世話人を務め、事務局も兼任する。年3回程度の会合を予定し、業界内の議論だけでなく、異業種との交流や日本の伝統文化の体験、財務や法律、コンサルテイングなど各分野の専門講師を招いた勉強会も検討中だ。
第1回目の会合には、野口会長と石井代表世話人のほか、旅行作家で現代旅行研究所専務の竹村節子氏、「越後 長野温泉 嵐渓荘」代表の大竹啓五氏、「雀のお宿 磯部館」社長の櫻井太作氏、「日本の宿 古窯」常務の佐藤太一氏、「ホテル 対滝閣」常務兼若女将の大澤昌枝氏、「紫陽花の里 ホテル小柳」若女将の野澤奈央氏、旅行新聞新社の増田剛編集長、旅行新聞新社の伊集院悟記者が集まった。次回は9月の上―中旬を予定。今後は参加メンバーを広く募り、会を活性化させていく。本紙でも随時、会の模様を紹介する予定だ。
問い合わせ先=旅行新聞新社内 電話:03(3834)2718。