15万人の参加目指す、10月から別府で芸術フェス
大分県別府市で10月6日―12月2日までの58日間、市民主導の国際芸術祭「混浴温泉世界2012」が開かれる。民間企業や行政、NPO法人、教育機関などさまざまな団体が協力する芸術祭で、今回で2回目。2009年の前回は延べ9万2千人を動員したが、今回は15万人を目標にする。総予算は約1億1500万円。
別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会は7月17日、東京都内で会見を開き、山出淳也総合プロデューサーは「前回からさらに地域性を追求したアートプログラムを開催する」と概要を説明した。
今回は、別府の特徴である8つの温泉郷「別府八湯」から、8つのアートプロジェクトを展開。「8つの想像力の源泉が市内各所に現れる」とし、8カ所で芸術ジャンルを混ぜて各アーティストが作品を発表する。舞台は古い空き屋や商店街などを活用し、まちの活性化をはかる。山出総合プロデューサーによると、各会場は周遊しやすく、1泊2日ですべて鑑賞できるという。
まちとアートを楽しめるクーポン型金券も発行し、1枚100円相当の券を11枚綴り1千円で売り出す。混浴温泉世界のパスポートのほか、市内の飲食店や温泉で利用できる。混浴温泉世界のパスポートは前売りが大人1700円、当日2千円。中学生以下は無料。
同時期には別府市内各所で発表される市民文化祭「ベップ・アート・マンス2012」も開催。このほか、混浴温泉世界のパスポート提示で九州各地のアートイベントで特典が受けられるように連携もはかる。とくに、11月3―25日開催の「国東半島アートプロジェクト2012」(大分県国東市、豊後高田市)へは無料で参加できるバスツアーも企画予定だ。