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初の震災前超え、6月の訪日外客数

2012年8月1日
編集部

 日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)が発表した6月の訪日外客数推計値は、前年同月比58・6%増の68万6600人。震災前の2010年と比べると1・4%増と、震災以降初めて震災前の10年比を上回った。これまでの過去最高の08年を約5千人上回り、6月単月として過去最高を更新した。2012年1―6月累計ベースでは3・6%減となっている。

 放射能汚染への懸念や円高などが訪日旅行の回復に悪影響を与えたが、航空座席供給量の拡大や大型クルーズ船の寄港、個人旅行の回復などによりプラスとなり、プロモーション効果も回復を後押ししている。

 各市場の動向をみると、韓国は10年同月比15・1%減、11年同月比46・5%増の15万2100人。放射能への不安の継続、円高による訪日旅行の割高感が影響した。

 中国は、大型クルーズ船の寄港や個人旅行需要の拡大などにより、10年同月比25・0%増、11年同月比111・0%増の12万9600人と、6月として過去最高を記録。また、上半期(1―6月)でも10年上半期を3万9900人上回る74万3900人と過去最高を更新した。

 台湾は、10年同月比10・4%増、11年比43・3%増の12万5700人。日台間の航空座席供給量の拡大や、個人旅行の増加、団体旅行の本格回復などで、6月単月では08年に次いで多い結果となった。

 香港は、10年同月比6・9%減、11年同月比55・0%増の4万4200人。東日本地域への回復の遅れや円高の進行が影響した。

 タイは、訪日旅行プロモーションの効果で10年同月比36・5%増、11年同月比81・2%増の1万3600人と6月単月で過去最高を記録。上半期でも10年上期を2万400人上回り過去最高を更新した。

 そのほか、マレーシアが10年同月比1・3%増、11年比79・4%増の8400人、インドネシアが10年同月比19・6%増、11年同月比95・7%増の9500人、ベトナムが10年同月比0・4%増、11年同月比29・3%増の3500人と、それぞれ4月単月、上半期ともに過去最高を記録した。

 なお、出国日本人数は、10年同月比12・4%増、11年同月比16・4%増の147万5千人と、6月として過去最高を記録。上半期としても01年上期を約26万8千人上回り、過去最高を更新した。

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