観光庁新長官の田端氏が就任後初会見 「観光政策の司令塔に」
2018年8月23日(木) 配信
観光庁長官に7月31日(火)付で就任した田端浩(元国土交通省審議官)氏は、「観光ビジョンの目標を確実に達成するため、国際観光旅客税(出国税)も活用し、高次元の観光施策を一気呵成に進めていく」と、8月22日(水)に開かれた就任後の初会見の場で意気込みを語った。そのうえで、「観光庁が観光政策の司令塔となり、関係部局・省庁、産業界らとの連携をコーディネートしていく。しっかりと汗をかいて、粘り強く観光先進国の実現を目指す」と強調した。
会見の場所は観光庁が引っ越しを進めている国交省合同庁舎2号館だった。同庁は現在、300人を超える職員を有した大所帯となり、今秋までにすべての部署を2号館のワンフロアに移動する。田端長官は「(同庁は)非常に大きな規模となった。観光庁自体をしっかりと組織的に運営していかなければいけない。常に情報を共有し、庁内での密な連携が必要になっている。仕事が上手く回るように生産性も上げないといけない」と組織運営も注力していく方向だ。
このため、幹部の体制も変えた。和田浩一次長には組織運営の全般的な補佐を任せる。とくに宿泊と旅行の振興はそれぞれ「ビジネスモデルが異なる」(田端長官)とし、新たに旅行振興担当参事官を置いた。
観光庁は、2008年10月1日に発足した。今年で10年目を迎える。田端長官は、「観光庁は10年前と比べて重要になっている。観光は国の成長戦略の柱、地方創生の切り札となっている。10年の節目として、さらなるレベルアップをはかりたい」と語った。