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全旅連青年部×学観連 合同事業

2012年10月1日
編集部
グループごとに宿泊プランを発表
グループごとに宿泊プランを発表

若旦那・若女将に密着、学生20人が4泊5日で実体験

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部と日本学生観光連盟の合同事業「若旦那・若女将密着体験プロジェクト」が8月20―25日の4泊5日の日程で行われた。

 昨年は静岡県で実施された第1回「若旦那・若女将密着体験」に引き続き企画されたもので、今回は首都圏の大学生20人が参加し、北関東信越ブロック内の群馬県・新潟県の旅館で研修を行なった。受入施設は「越後湯澤HATAGO井仙(新潟県・湯沢温泉)」、「雪国の宿高半(同)」、「ひなの宿千歳(新潟県・松之山温泉)」、「蛍雪の宿尚文(群馬県・みなかみ温泉)」、「別邸仙寿庵(同)」の計5軒。

閉校式で熱心に講義を聞く参加者の学生たち
閉校式で熱心に講義を聞く参加者の学生たち

 学生は4泊5日のインターン体験合宿で5グループに分かれて各施設に入り、若旦那のスケジュールに合わせて研修・作業を行った。具体的には、夕食の準備の手伝い、お客様の出迎え、客室への案内補助、調理部作業補助、客室への女将あいさつ同行、予約作業・電話対応などの手伝い、宿主人との懇談会など、館内での実務作業を中心に密着体験を実施した。

 活動期間中には各施設に合ったユニークな宿泊プランを作成してもらい、優秀な宿泊プランに関しては後日、ホームページや宿泊予約サイトなどで実際に販売するという試みも行われた。

 最終日の閉校式では、若旦那から学んだ各宿の経営理念を踏まえ、密着体験を通して考えた宿泊プランをグループごとに提案発表した。

 宿泊プランのうち「雪国の宿高半」グループが発表した、父と息子をターゲットにした「雪国でかまくら作り体験!冬休みに行く初めての男2人旅★」が全旅連青年部賞を受賞。大切な奥様に普段素直に言い出せない感謝と愛の気持ちをもう一度「1日1組限定=セカンド・プロポーズ応援プラン」を発表した「別邸仙寿庵」グループがリクルート賞を受賞した。

 このほか、個人賞としてプラン発表中もっともプレゼンが上手く、話し方が美しかった柳沢実紀さん(立教大学観光学部3年)の〈女性3名から・忙しい女性のための白雪姫プラン〉が若旦那賞を受賞した。

 今回の研修は、若い世代に就職先として旅館に興味を持ってもらうことを目的として企画されたもので、実際に参加した学生からは「通常のインターンシップでは経験できない、経営の裏側を見ることができて、とてもいい体験ができた」という声が多く聞かれた。

 本プロジェクトを主催した全旅連青年部・夢未来創造委員会の宮澤知晴委員長は「今回参加した学生のほとんどが、旅館の若旦那・若女将がどんな環境でどのような役割をしているかを知らない生活を送っていました。それは古くからの旅館へのイメージやさまざまな産業の氾濫により旅館の魅力を体験できる機会がなかったからだと思います。私たち夢未来創造委員会は今期、日本学生観光連盟との2年間のサポーター契約を結び、学生達と交流するチャンスに恵まれました。現役の大学生が今、何を考え、何を感じ、何を求めているかを知り、観光業界のなかでも中枢を担う宿泊業界への関心と興味を持ってもらうために、今回の若旦那・若女将密着体験を企画しました。短い日程ですが、若手経営者の『かばん持ち』として日常を体験し、地域との連携や観光客誘致のための仕掛け作りなど、いろいろな様子を見て体験し感じ取ってもらう事ができたのではないでしょうか。彼らが将来、旅館のスタッフや経営に携わる優秀な人材となるきっかけ作りになれば、これ以上うれしいことはありません。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました」とコメントした。

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